遊園地で遊び疲れたのか綾香と可奈が布団で爆睡してる。千佳と初めて二人っきりになった気がする。
ち「こんな状況初めてだね」
り「お、おぅ」
少しばかり照れるボク。千佳はボクにはもったいないくらいの美人だからだ。そんな人と二人っきりでいるこの状況がなんとも言えない。
ち「涼くんこれ覚えてる?」
と出してきたのはきれいな石だ。
り「まだ持ってたんだ」
ち「うん、思い出の形だもん」
というのはその石は千佳が5歳の誕生日のとき何かあげようと思ったが大人みたいな買い物はできないし、母に言って買ってもらうのも癪(しゃく)だったから川辺に落ちてるきれいな石を拾うのをしていたから、その中で一番きれいな石を千佳に上げたのだ。
り「思い出か…たしかに少ないもんな」
ち「うん…、だからこれ大事に持ってたの!」
り「それさ、ちょっと貸して」
ち「なんで?」
り「いいこと考えたの」
ち「なに?」
り「キーホルダーにしない?」
ち「え?どうやるの?」
り「ボクを誰だと思ってる?」
ち「…幼馴染」
り「がくっ!!」
ち「あーそっか!」
り「うん、知り合いに頼んでおくからさ、貸して」
ち「うん!」
すぐに電話をして取りにこさせて
り「これさ、キーホルダーにしてくんない?」
男「お安いごようです」
り「報酬は…そうだ!」
男「?」
り「ごにょごにょ」
男「ま、まじですか?」
り「不満か?」
男「いえ、ありがたいっす」
り「じゃー決まり」
男「すぐに取り掛かります」
り「うぃ、頼んだ」
部屋に戻ると千佳も寝ていた。そっとしとくかと思った矢先
可奈がばっと起きて
か「めしー」
り「起きてそうそう言う言葉か?」
か「腹減った、レストラン行こ」
あ「なにごと??」
ち「どうしたの?」
か「夕飯食べよう」
あ「う、うん」
ち「起きて早々によく言えるねw」
か「うちは腹時計命ですから!」
り「便利、便利」
か「涼、なんか言ったか?」
り「いえ、なにも」
か「正直に白状しろー」
とヘッドブロックしてきた。
り「ご、ごめんなさい」
と言いつつも可奈の胸が当たって顔が火照ってしまった。
ち「涼くん顔真っ赤だよw」
あ「ほんとだー」
り「だ、だって…」
か「うちの胸よかった?」
り「ま、まぁ。って何言わせんだよ!」
可奈と千佳と綾香が笑ってきた。
り「まったくだ」
か「さーもう行こう!」
あ「うん」
レストランに行くとだいぶ客がいた。
か「席空いてるかな~」
ち「探しとくね」
あ「私も行く~」
り「なにが食べたい?」
ち「あー…ミートパスタがいい」
あ「カルボナーラ」
り「二人とも昔からそれ好きだよねw」
あ「覚えてたんだ」
か「じゃー並んでるなー」
ち「うん」
り「可奈って昔からたらこパスタ好きだよねw」
か「うん、うまいじゃんw」
り「まぁなw」
か「涼は…」
り「えーひどっ」
か「うそうそwグラタンだよね?」
り「おぅ」
か「みんな変わんないねw」
り「だなw」
突然ケータイがブルブルしだした。
り「どうした?」
相手「お疲れ様です。ここのところ音信不通だったので心配になりまして…」
り「心配すんなよw」
相手「だって…おれらの恩師ですから…」
り「まぁ、ボクと1ヶ月連絡取れなかったら死んだと思ってある場所に行ってもらいたい」
相手「ある場所とは?」
り「たぶん連絡とれなきゃそこにいるかもしれない」
相手「なら生きてるじゃないですかw」
り「ボクはまだ若いですよw」
相手「そうっすねw」
り「じゃーある場所は追って連絡するから、直接!」
相手「了解です」
か「誰から?」
り「一番信頼できる奴」
か「そっか」
り「あんまり詮索するなよw」
か「うん…あ!回ってきた」
り「ミートパスタとカルボナーラとたらこパスタと」
か「たらこ辞めてグラタン2つお願いします」
り「え?」
従「以上でよろしいでしょうか?」
か「はい」
従「お会計が2100円になります」
払って出てくるのを待った。
り「可奈、ほんとにいいのか?」
か「だって涼と同じの食べたいもん」
り「そか」
か「今日だけ、今日だけでいいからちゃんと私を見て」
り「いつも見てるじゃん」
か「そういうんじゃなくて…バカ…」
り「何が言いたいんだよ、あ!来た来た」
か「うぅ…」
従「グラタンはお皿が熱いのでお気をつけて運びください」
り「はい」
か「パスタはうちが運ぶから涼グラタンね」
り「はいはい」
またしても二人はわかりやすいところにいてくれた。
り「よく見つけやすいところ取れるね」
ち「まぁねw」
あ「千佳ちゃんすごいよねw」
か「早くたべよー、いただきまーす」
り・ち・あ「いただきます」
黙々と食べる4人。
あ「涼くん、思い出の形作ろう」
り「いいねw」
か「どんなの?」
ち「じゃーキーホルダーとかは?」
か「それいい!ケータイかカバンに着けておけばいつでも思い出せるw」
り「そうだな」
あ「涼くん乗り気じゃないね^^;」
り「そんなことないw」
ち「そう?」
り「どんなのがいいかな?」
あ「4人で色違いがいい」
か「それ賛成」
ち「いいね」
り「でもこのホテルお菓子類しか置いてなかったぞ」
か「それは明日行く水族館で買うからいいよ」
あ「そうだよ、涼くん知らなかった?」
り「知らなかった…というかボクこの3日の予定一切聞かされてない」
か「だって言ってないもん」
あ「言ってなかったっけ?」
り「言われてない…」
ち「涼くんにサプライズ中なのw」
り「サプライズって…もしかしてみんなボクに好意を寄せてるフリなの?」
か「それは本気!」
ち「この3日でだれが涼くんを落とせるか競ってるの」
あ「みんな自分に自信がないからそうやると闘争心でいいかなって」
り「そういうこと」
か「ごっそさん」
り「ごちそうさま」
ち「2人とも早いね、ここ多いから食べるの大変」
か「残したら食べるよー」
ち「じゃーお願い。ごちそうさま」
あ「涼くん手伝って~。ごちそうさま」
り「はいはい」
と言ってさらっと可奈とボクは平らげた。
か「ごっそさん」
り「ごちそうさま」
あ「お風呂行こう」
ち「汗いっぱいかいたもんね」
か「またあのお風呂行く?」
あ「うん。広くていい」
ち「そうだね」
り「ボクは男性の風呂行く」
か「裏切るのか?」
ち「そうだよ~一緒に入ろ~よ~」
あ「涼くん、おねがい」
り「わかったよ」
か「よし!」
あ「早くしよ」
り「あいあい」
つづく