反日デモについて、北京から最新情報です。
(青木俊憲記者報告)
(Q.各地のデモはまだ続いている?)
18日午前7時半から始まった北京のデモは、約9時間がたった現在も続いています。デモ隊と警察との散発的な小競り合いはありますが、大きな混乱は起きていません。北京でのデモは、時間を追うごとに規模が拡大し、約5000人に膨れ上がりました。ペットボトルや果物がたくさん投げ込まれましたが、笑顔の参加者もいて、強い反日感情というよりは、いわば祭りに参加しているといった雰囲気でした。また、非常に多くの毛沢東の肖像画が掲げられていたのが印象的でした。デモは全国80以上の都市に拡大していますが、懸念された当局とデモ隊の大規模な衝突は確認されず、当局の思惑通り、暴徒化を封じ込めることに成功した形です。
(Q.海洋監視船、漁業監視船の動きに関しては?)
中国外務省の会見で、大量の監視船が尖閣の海域にとどまっていることについて、「国連への海図の提出などと合わせて、日本の国有化の法律的な効果を帳消しにする措置だ」と語りました。また、尖閣諸島が中国の領土だと明確にする新たな地図を作成したことも明らかにしました。外務省は、日本人が魚釣島に上陸したことを受けて、「さらなる対抗措置を取る権利を留保している」というふうに述べています。今後も、さまざまな形で圧力をかけてくるとみられます。
撮影:海上保安庁