アップル、賠償増額を米裁判所に要請-サムスンとの特許訴訟
9月23日(ブルームバーグ):米アップルは韓国のサムスン電子が特許を侵害した製品の恒久的な販売差し止め命令を裁判所に求めている米国での裁判で、損害認定額を5億3500万ドル(約418億円)に増やすよう判事に要請した。
アップルの弁護団は今月21日に米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁に提出した裁判資料で、「アップルへの損害は故意のもので、偶発的なものではなかった」と指摘。サムスンは「自社製品の特徴的なデザインを故意に弱めて、スマートフォン(多機能携帯電話)への移行の重要な時期に急成長する米国市場で多額の売り上げを計上した」と主張した。
アップルは2011年4月にサムスンを相手取り提訴。スマートフォン市場での覇権を争うサムスンはアップルを相手に逆提訴しており、両社は米国のほか英国とオーストラリア、韓国で争っている。
8月の米連邦地裁での陪審裁判では、サムスンがアップルの特許7件のうち6件を侵害したとの評決を受け、アップルは10億5000万ドル強の損害賠償を認定されていた。
裁判資料によると、アップルが今回請求している損害賠償増額は、特許法に基づく部分が1億3500万ドル、商標法のランハム法に基づく部分が4億ドルの計5億3500万ドル。両法律に基づく評決での損害認定は2億6800万ドルだった。連邦地裁は評決での認定額の3倍まで賠償金を増額する可能性がある。
原題:Apple Asks Judge for More Damages in Samsung Patent Case(1)(抜粋)
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更新日時: 2012/09/24 07:05 JST