医師になりすました男を逮捕9月24日 9時54分
東京・板橋区の病院で、実在の医師になりすました男が2300人余りの住民の健康診断を行っていた問題で、警視庁は、東京の43歳の無職の男が医師を名乗って病院に勤務し、260万円余りの報酬をだまし取ったとして、詐欺や医師法違反などの疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・世田谷区の無職、黒木雅容疑者(43)です。
警視庁の調べによりますと、黒木容疑者はおととしから去年にかけて、東京・板橋区の民間病院「高島平中央総合病院」に医師を名乗って勤務し、健康診断の報酬として260万円余りをだまし取ったとして、詐欺や医師法違反などの疑いが持たれています。
病院によりますと、黒木容疑者は区民2300人余りの健康診断を担当し、問診や胸部のレントゲンの診断のほか、採血などを行っていたということです。
ことし6月、病院が調査したところ、関東地方に実在する同じ名字の医師に成り済ましていたことが分かったということで、病院に提出された医師免許証のコピーには、実在する医師の名前と黒木容疑者の生年月日などが記載されていました。
警視庁によりますと、黒木容疑者は大学の医学部に在籍した経験はなく、これまでの調べに対して「独学で医療の知識を得て、健康診断ならできると思った。生活費が欲しかった」などと供述しているということです。
警視庁は、ほかの複数の医療機関でも医師を名乗っていた疑いがあるとみて、裏付けを進めることにしています。
男が逮捕されたことについて、高島平中央総合病院は、「男の関与が疑われる健康診断を受診した皆様には、再度診断を受けてもらうよう通知しました。不安を抱かせる結果になったことについて大変申し訳なく、おわび申し上げます。今後、再発防止策を徹底します」とコメントしています。
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