4月27日、14時から開会だが、13時半前には3階についていた。傍聴人が多いと予想されたらしく、受付は廊下につくられていた。まだ担当がいなかったので、事務局の椅子に座っている。湯河原の議員たちも来た。古い人がいたので分かったのだが、新しい議員は知らない。最後の人を見て、「だれ」と聞くと「湯河原の町長です」とスタッフが教えてくれた。「あら、ハンサム」なんて余計なことを言っている。続いて報道関係者らしい人たちがぞろぞろと受付に行ったので、席がなくなっては困ると、私も受付に行く。受付は他の課からのお手伝いも加わって、忙しそう。
傍聴席の一番前の右隅に席を取る。耳が悪いので、マイクを通していても、前でないと答弁が聞こえないのだ。はっきり聞こえるのは町長ぐらいかな。
なんせ久しぶりの議会なので、表を見て、浦島太郎だね、なんてぼやきながら、課長たちの顔ぶれを確認している。様変わりは当然だが、課も新設されているので、なかなか頭の中の整理がつかない。そうそう、役場に行くことも少ないので、課を知らないのだ。
傍聴席が埋まってきた。「真鶴町民の傍聴が少ない。民主主義が育っていないのではないか」なんて後の二宮から来たオジサンがいう。「町民は知らないんだよ、私が10人分、後でみんなに伝えるからさ」なんてチャチャを入れると、「民主主義は一人は一人」とオジサン。そうこうするうちに町民も入ってきた。
「このオジサンが真鶴町は民主主義が育っていないというからさ、真鶴町民、前に来て!」と大声で呼ぶ。でも結果的に傍聴者は、町民以外のほうが多かったのではないかな。事務局で聞いてこなかったけど。
傍聴は報道関係者と、湯河原、二ノ宮、大磯、平塚の議員たち、と議会関係者が多かった。と言っても、私が知っているのは湯河原の古参議員ひとり。大磯も平塚も議員仲間はいたんだけど、今はまったく知らない。忘れてた、知り合いの小田原の女性も議会関係者だ、現職だったかな、それと世田谷から来たという若い女性。休憩中はそれぞれの立場の意見がとびかっておもしろかった。
議案の日程が差し替えられ、最後だった辞職勧告決議案がトップになった。
日程1議員辞職勧告決議について。
村田さんが退場。提出者の青木巌さんが壇上へ。議員辞職勧告決議案を読み上げた。内容は、新聞の内容と変わりがない。もう少し納得のいく説明があると思っていたのだが。巌さんならもう少し納得のいく文章が書けるはずなのに、と思わず、内容がないね、と隣とささやく。質疑も討論もない。これでは傍聴の意味もない。まぁ、こんなものだとは思ってはいたけれど、ただこれだけじゃ~、内容を知らない町民は分からないよね。結果は決議案に7人が賛成、可決された。決議文はそのうち入手して載せる。
あとで村田さんが弁明の機会も与えられない、と言っていたのを新聞で読んだが、決議案提出で、一方的に断罪とするのは、規則でみとめられているとはいえ、民主主義にはほど遠い。公の場での弁明の機会があれば、町民にも村田さんの意図も分かるし、判断材料も与えられる。想定しなかったけど、こういうことも議員の権利として独自案で議会基本条例に入れればよかったのにね。
賛成者:青木巌、青木繁、海野弘幸、高田昇、草柳昭、岡ノ谷佳子、二見和幸。7人
退場 黒岩宏次
と、黒岩さんが「動議」と言いながら挙手。青木繁さんが「賛成」と叫ぶ。会議規則では動議が出され賛成者が一人いれば、動議は成立、議案として取り上げなければならない。ただしここで休憩が入った。後で聞くと議長も事務局も動議が出されることはまったく知らなかったようだ。
もちろん動議の内容などまったく知らない町民の私はのんきに、「4時までに帰りたいよ~、黒岩さん、何の動議なの~?」と何回も聞くが黒岩さんはそれには答えない。かわりに繁さんが「おたのしみ!」と言う。楽しみなことって何だろうなぁ、なんて野次馬はのんきに構えている。
やっと再開した。動議の内容がわかった。なんと神野議長に対する不信任案だった。思わず「なんで~?」と声をあげた。
動議を採択し、議案に付け加えられた。ここで神野議長が退場して、高田副議長が議長席へ。
内容説明を黒岩さんが行ったが、もうお粗末。上っ面は基本条例を引っ張り出したりして飾っているが、肝心の内容説明は、知性のかけらもない。子どものいじめじゃあるまいし。不信任を訴えるなら、それなりにもっと町民が納得できるようなまともな内容説明をしてよ。なんてたって最古参議員なんだからね。これでは、傍聴者の他市町の議員たちの前でみっともない。いや、それよりも町民の前ではずかしくないのかい。何年議員やっているんだ。
反対討論を村田さん、板垣さん。
賛成討論を青木繁さん。この賛成討論は用意してきた文章を読み上げたのだが、内容が小学生みたい。1年生議員だから大目にみるけど、議員の発言内容ではないよ。
でも採決は賛成多数で不信任案は可決された。
賛成者:黒岩宏次、青木繁、岡ノ谷佳子、草柳昭、海野弘幸、二見和幸、6人
退場:青木巌、岩本克美
なるほど後ろのオジサンが言う民主主義は一人だねぇ。日ごろ意見を聞くこともない、いや、声も聞いたことがない議員たちでも、立てば一人だ。追い討ちをかけるようにオジサンがいう。「そういう議員たちを選んでいるのは町民ですよ」と。シャクだけど返す言葉がない。
賛成討論が用意されているくらいだから、この動議は仕組まれていたのだろう。背景も少しずつだが見えてきた。
ここでほとんどの人は帰ってしまった。「お粗末すぎる。議会解散だ~」なんて野次っている。するとそれに呼応して「来年だから(解散しても)いいんじゃない」なんて声も傍聴席から聞こえた。
休憩時間だから、遅れてきた湯河原の議員と焼却灰の処理方法について、話していた。古参になるとものは知っていても、なんか意識が町民でなくなるねぇ。「あんたのは理想論だ」といわれたけど、理想に沿うように現実を努力していかなくっちゃ~、政治なんて要らないよ。
でも話し合っているうちにいろんな疑問が出てきた。行政的な詳しいことは、他町の議員ではなく、やっぱり町長にきちんと聞いておこう。
日程2 専決処分の承認について(23年度一般会計補正予算)
ここから神野さんが議長席に戻った。不信任されたからって、即議長でなくなることはない。しかし黒岩さん、岡ノ谷さん、草柳さんは退席したまま、最後まで、議席に戻ることはなかった。自分たちが不信任をした議長の下で審議は続けられないという意思表示かと思われるが、議員の仕事って何だろう。町民から信託をうけて、町政のチェック、だから議案をチェックするのは一番の仕事ではないのか。それをないがしろにしたのは、審議放棄、言ってみれば職場放棄だ。町民から見れば、懲罰に値するよ。そんなこと考えていないのかね。ほんとにお粗末!いい加減しろ!だ。
一応、これは全員賛成。
悪いけど、課長の説明は全然聞き取れなかった。もちろん私の耳の悪さが原因なんだけど。議案もないしね。決算と予算は貸してくれることになっているが、こんなのは貸してくれないだろうね。
議会だよりを待つとしよう。
日程3 24年度国民健康保険事業特別会計(施設勘定)補正予算 賛成多数。
町長の趣旨説明で、特別会計も企業努力をしてもらうんだというような趣旨はよく分かった。それはそうだ。お役所仕事はいけない。
事務長の説明。やはり所々しか聞こえない。124万2千円という数字は聞き取れたが、説明が分からないのだ。質疑もきちんと聞き取れない。
仕方がないので終わってから、診療所長をかねる副町長に、124万2千円の内容を聞いた。耳が悪い年寄りには聞きとれないことも付け加えて。124万2千円は若杉医師へのだった。初めは予定していなかったので予算が組んでなかったのだそうだ。若杉医師には月曜日の午前中だったかな、お願いしてあるそう。
今診療所に来ている中国人の女性医師は、私はまだお目にかかったことはないけど、かかった人の話だと、優しくて評判はいいみたいだ。医師の報酬はざっと1日、10万円だそうだ。あ~そうか、だから年俸2400万円になるのね、と確認してきた。初めは宣伝不足だから無理だろうけど、企業努力で客が呼べ、赤字は仕方がないとはいえ、それでも赤字が少しでも解消するといいね。
夜、地域ニュースを開けてみていたら、27日の午前中大磯町議会が「脱原発」の決議を全会一致で行っているのを見た。うちの議会もこのくらいの見識がほしいねぇ。
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