東日本大震災:県産冷凍ミカン給食提供中止 横浜市、2700万円負担 60万個転売できず 代わりの献立も未提供 /神奈川
毎日新聞 2012年09月14日 地方版
ところが、ミカン60万個の転売先は見つからず、市は代金について業者側と協議。当初支払う予定だった約3380万円から、利ざやなどを差し引いた、ミカンの仕入れ、保管の経費2710万7416円を負担することが決まった。ミカンは業者が廃棄する。ミカンの代わりのデザートは大量調達が難しくまだ提供されていないが、年度内には提供するという。
市の負担分は、8月末に保護者から集めた給食費からいったん支出した後、今年度最後の2月補正で学校給食費調製基金を取り崩して予算措置する。結果的に税金でまかなわれることになる。
山田巧・市教育長は「当初から市費負担の可能性も認識していたが、転用の可否など協議がどう進むか分からなかった。市民の不安の声があったので判断した。負担はやむを得ない」と話した。
県産冷凍ミカンを巡っては、鎌倉市も提供を中止した。同市は他県のミカンを調達して児童に提供しており、一部についてはキャンセルもできたという。ただ、業者が確保済みの残りの県産ミカン6万個弱の扱いは現在協議中という。