基準値以下の放射性セシウムが検出され不安の声があるとして、横浜市が給食での提供を中止した県産冷凍ミカンについて、市は調達に伴う費用約２７００万円を負担することを決めた。１３日、市議会こども青少年・教育委員会に報告した。余ったミカン６０万個が転売できず廃棄されるためで、ミカンに代わる献立もまだ提供されていないという。【松倉佑輔】

　今年４月に川崎市などの検査で、県産ミカンから国の基準値（１キロ当たり１００ベクレル）を下回る放射性セシウムを検出。横浜市は、５〜７月に計約６０万個の県産冷凍ミカンを小学校給食で提供予定だったが、保護者らからの抗議を受け、５月に提供中止を決定した。

　市では「国の基準値以下で安全だが、保護者の声を受けて決めた。献立変更も可能」（林文子市長）と説明。給食ではミカンの代わりに別のデザートを提供し、業者と契約し確保済みのミカンについては、他に転売する、としていた。