最盛期には350カ所もの売春業者が密集し、ソウルを代表する風俗街の一つだった、城北区下月谷洞の「ミアリテキサス」一帯の再開発事業が、計画が立てられてから4年にして着手されることになった。ソウル市は26日、ミアリテキサス一帯に45階建て前後の住居・商業施設複合型の建物8棟と、29階建てのビジネスホテルを建設する「新月谷第1区域再開発計画変更案」を、都市計画委員会に上程する予定だ、と発表した。
これにより、ミアリテキサス一帯に残っている約140カ所の売春業者は2014年までに立ち退き、再開発事業が完了する16年には、商業施設や観光施設、文化施設が立ち並ぶ、ソウル・江南地区のロデオ通りのような街に生まれ変わる。
新月谷第1区域は2003年11月「弥阿均衡発展促進地区」に指定され、再開発事業が行われることになったが、売春業者らの反対により、事業は5年にわたり具体化しなかった。その後、08年9月の第26次ソウル市都市・建築共同委員会で、新月谷第1区域整備計画案が承認され、09年8月には再開発組合が結成されたが、不動産関連の不景気のため着工できない状態が続いた。今回の計画変更案では、建物を6階程度高くし、ショッピングモールを新設することを決め、本格的に再開発事業に着手することになった。新月谷第1区域(広さ42万平方メートル)に散らばっている売春業者は全て立ち退き、45階建て前後の住居・商業施設複合型の建物8棟に、1192世帯が入居することになる。
住居・商業施設複合型の建物は、1階に商店が入り、また地下には江南区三成洞のCOEXをまねた大規模な地下広場や、ショッピングモールを設ける。このほか、200室程度のビジネスホテルも建設される。
ソウル市は8月27日から30日にかけ、住民の意見を求めた上で、都市計画委員会での審議を経て、計画案を最終的に決定する方針だ。予定通りに工事に着手した場合、2016年に入居が始まる見通しだ。
ミアリテキサスは1980年代初め、ソウル駅近くの陽洞や、鍾路3街の裏通りなどで営業していた売春婦たちが取り締まりを避け、城北区下月谷洞一帯に集まったことで形成された風俗街だ。本来の地名は下月谷洞だが、1キロほど離れた所に「ミアリ峠」があることから「ミアリテキサス」と呼ばれるようになったという。
ソウル市は今回、新月谷第1区域とともに、城北第2区域(城北洞)の韓屋(韓国伝統の家屋)村の整備も進める。韓屋村の再開発事業で高層の建物を建てない代わりに、その容積率を新月谷第1区域に適用するというわけだ。これにより、新月谷第1区域に建設する建物の高さを39階から45階に引き上げる一方、城北第2区域では、広さ2万平方メートルの土地に約50棟の韓屋を、また3万平方メートルの土地に4階建て以下のテラスハウス410戸を建設する。近くのソウル城郭や、独立運動家・韓竜雲(ハン・ヨンウン)が住んでいた「シムウ荘」、北岳山都市自然公園、丘陵地などの景観を守りながら再開発事業を行う。同区域の事業完了は2015年の予定だ。