インターネット高校開校へ 阿児町、初認定が内定継
 【三重県】阿児町が内閣府に申請していた「伊勢志摩インターネット高校特区」など二件の構造改革特区が、いずれも認定されることが内定した。同町に十六日、内閣府から通知があったという。全国初のインターネットを活用した株式会社による通信制高校の開校を目指す。 (築山 栄太郎)

 申請していたのは、同特区と「志摩自然学校特区」の二件。インターネット高校特区では、東京都の株式会社が通信制高校を設立。不登校の生徒や、もう一度勉強したい高校中退者、全日制高校への修学が困難なスポーツ選手などを、県内と東京都から受け入れる。開校は、来年四月の予定。

 適用を受ける特例としては、インターネットでの生徒指導充実や生徒同士の情報交換などにより、スクーリング(面接指導)の単位時間数を削減。学校独自の教科を増やすなど弾力化する。また、校地や校舎は自己所有が原則だが、特区では閉鎖が相次ぐ賢島地区の企業保養所を借り、学校施設として活用する。

 「志摩自然学校」は、伊勢志摩国立公園の豊かな自然や歴史文化、地場産業を生かし、多様な自然体験プログラムを設けるほか、指導者(地域ガイド)の育成を図ることで、自然環境の保護や集客交流につなげる構想。千葉県の館山市や鴨川市など十一市町村による「安房自然学校特区」が、既に同種の特区に認定されている。

中日新聞(2004/03/17)
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