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山形大生死亡訴訟 「意識もうろうでない」市、議会で主張

 山形大理学部2年大久保祐映さん=当時(19)=が死亡したのは山形市消防本部が救急車を出動させなかったためだとして、母親が市を相手に起こした損害賠償請求訴訟をめぐり、市は21日の市議会総務委員会で、119番をかけた大久保さんの容体について「意識はもうろうとしていない」との見解を示した。
 市消防本部の小山康永通信指令課長が質問に答えた。小山課長は「(録音されていた119番の)聞き取りでは会話はかみ合っている。意識もうろうの状態ではないと判断している」と答弁した。
 もうろう状態でないと判断した理由について、消防本部は取材に「タクシーで病院に行けるかどうか聞いた職員の問いに、『電話番号が分かれば行けると思う』と答えている」と述べた。
 119番の会話は原告団が7月に公開し、音声を聴いた複数の医師は河北新報社の取材に「意識もうろうの状態だ」と答えた。市川昭男市長は記者会見で「(大久保さんは)苦しそうなのは間違いない」との印象を語っている。
 総務委では訴訟への議会対応も議論され、議員から「司法に任せるだけでいいのか。議会としての意見表明があっていい」「議会は死亡原因を突き止め、再発防止を考えなければならない」といった意見が出た。


2012年09月22日土曜日


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