特級ホテル前で夜通しデモ、外国人から苦情相次ぐ

騒音69デシベル、規制範囲以下のため取り締まれず

 先月、新婚旅行で韓国を訪れた台湾人男性(34)は、Aホテルに泊まろうとしたが、騒音のため初日からホテルを変更した。Aホテルの関係者は「部屋の変更や払い戻しの要望が1日に10件以上寄せられている」と話した。なお、Aホテルは先月13日、デモを行っている団体を業務妨害容疑で告訴した。

 一方、デモや集会が頻繁に行われているソウル広場の近くにあるBホテルも、似たような状況にある。Bホテルは騒音対策として、各部屋に耳栓を用意しており、また10年11月には全ての客室を二重窓にした。また、大規模なデモが行われる日には、ホテル側は「きょうはデモが行われるため、全ての部屋で騒音が発生する可能性があるが、ご了承いただきたい」という文言が書かれたカードを各部屋に置いている。Bホテルの関係者は「夜間に大規模な集会が行われる日には、客室から150件以上の苦情が寄せられる上、4割の宿泊客から『なぜ前もって知らせてくれないのか』と言われる」と語った。さらにデモ隊は、ホテルを無断で使用することもある。今年5月、タクシー運転手らのストライキが行われた際には、デモ隊がBホテルのトイレを「公衆トイレ」のように使用した。

 先進国では、集会やデモの際の騒音を厳しく規制している。米国カリフォルニア州では、集会やデモによる騒音が基準値を超えた場合、警察はすぐに集会やデモの中止を命じる。同州の健康安全法第24条は、ホテルやモーテルを、住宅地と同じ基準の「半住居空間」に指定し、45デシベル以上の騒音を規制している。

イ・ジウン記者
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