基準地価:名古屋の最高地点、大阪を上回る
毎日新聞 2012年09月19日 22時39分(最終更新 09月19日 23時00分)
国土交通省が19日発表した7月1日時点の全国の基準地価。名古屋圏の商業地ではJR名古屋駅前(名古屋市中村区)の名古屋ビルデイング(1平方メートル当たり760万円)が最も高く、大阪圏最高のJR大阪駅前の大阪第一生命ビル(同755万円)を上回った。名古屋圏の最高地点が大阪圏を上回るのは75年の調査開始以来初めて。
前回は両エリアの最高価格が740万円で並んでいた。名駅地区はJR東海の新ビル(46階)や大名古屋ビルヂング建て替えに伴う新ビル(34階)など高層ビル建設が相次ぎ、「期待感が地価を押し上げた」(不動産鑑定士)と分析されている。「自動車産業が堅調だが、大阪圏は電機大手の不振が響き地盤沈下している」との見方もある。ただ、名駅地区は「オフィスビルが供給過剰に陥る恐れもある」との指摘も出ている。
東海3県では住宅地で愛知県が全都道府県で唯一、下落から横ばいに。トヨタ自動車の関連工場などがある豊田市や刈谷市など12市町で住宅地が上昇した。3県の商業地も下落幅が縮小。愛知県は0・4%下落したが都道府県別で下落率が最小だった。【駒木智一】