阪神・久保、今季のＦＡ消えた　ＮＰＢのカウントミス

　前代未聞の人為ミスだ。日本野球機構（ＮＰＢ）は２２日、阪神・久保康友投手（３２）のフリーエージェント（ＦＡ）資格日数に誤りがあったと発表。開幕前は「７年２３日」としていたが、入力ミスによる間違いで正しくは「７年」。これにより、今季途中に２軍落ちしている久保がシーズン終了までに、国内ＦＡの資格取得条件（８年）を満たすのは不可能となった。

　ＦＡ資格日数は、出場選手登録日数が１４５日に達すると１年として計算される。昨季の久保の登録日数は１３６日だったが、故障者特例措置で３２日を加算された。本来は９日が加算されて１年となるため、残りの２３日分は次のシーズンに持ち越さないが、作業ミスで繰り越しになっていた。

　ミスの第一発見者は久保本人。日本プロ野球選手会事務局に確認したところ、ＮＰＢの日数と食い違っていたため、球団を通じて問い合わせた。久保は「人間がやっていることですし、ミスは仕方がないと思います」と冷静にコメント。一方、阪神の四藤球団専務は「これは選手の権利に関わる話。間違いがあってはいけないので、ＮＰＢに原因究明と今後の対策をお願いする」と再発防止を強く訴えた。

　久保の訂正後の資格日数は２２日現在、７年１１７日。チームのＣＳ進出が絶望的なため、今季中に残り２８日を加えて、国内ＦＡ権の資格取得条件を満たすことはできない。　（中谷秀樹）