これが言いたい:外部の力を生かせる学校に=横浜市立市ヶ尾中学校校長・平川理恵
毎日新聞 2012年08月23日 東京朝刊
こうした作業を通じ、教職員たちの努力が実感できた。しかし、どんなにいい活動をしても教職員たちは奥ゆかしい。自慢、宣伝をしない。だから学校新聞に「おジャマします!授業拝見」という写真つきコーナーを作り授業の様子を紹介している。私が広報部長となり校内外に現場を広報するのだ。教育目標をわかりやすく、覚えやすくすることもこころがけている。生徒・保護者・教職員・地域一体で認識を共有しやすくするためだ。
*
外部講師の可能性に注目している。民間校長の先輩だった藤原和博さん(東京都杉並区立和田中学校)は「よのなか科」で自身が授業をされたが、今年度の新学習指導要領で「総合的な学習の時間」はかなり減った。そこで、通常の教科単元に合わせ外部講師を呼び、教科や単元が世の中とどうつながっているかを考え、また興味関心を喚起する。
外部の人たちよりプロの教員が“教える”ことに熟練しているのは当然だ。だが、最新情報やキャリア教育を考えると外部の力がとても重要だ。「“キラキラ輝く大人×中学生”の出会いプロジェクト」と銘打ち、トップリーダー、働く現役世代、地域の方と三つに分け、外部講師として授業参加をお願いしている。