これが言いたい:外部の力を生かせる学校に=横浜市立市ヶ尾中学校校長・平川理恵
毎日新聞 2012年08月23日 東京朝刊
◇「民間出身」でなくてもできることは多い
留学をプランする民間企業家だった私が公募を経て公立中学校の校長に就任して3年目を迎えた。「学校現場は大変でしょう」とたびたび聞かれる。もちろん、責任の重さは感じるが子どもたちはかわいいし、教職員に助けられながら、楽しく働かせてもらっている。
校長になるまで、こんなに教職員たちが生徒のためこまやかに気を使い、見た目の何倍以上も働いているとは思わなかった。よく非難の対象にされるが、ほとんどは純粋に子どもたちのために尽くしている。この部分はこの世界に入る前と後とで認識がガラッと変わった。
一方で、世の中に応じ学校も変わるべきだと感じる点もある。とりわけ、外部の力を借り、開かれた学校にする点にまだまだ努力の余地があると思う。
就任以来、実際の授業を見ることをこころがけてきた。ほぼ毎日、前ぶれなく空いた席に座り、一緒に50分フルに授業を受け「校長ノート」をつける。その記録を基に教員たちと意見交換する。