DOG DAYS ~漆黒の剣士~ (黒の剣士)
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どうも、黒の剣士です。この作品が初投稿になります至らない点もあると思いますが、どうぞよろしくお願いします。



プロローグ レオの決断

 地球とは異なる時間が流れる世界「フロニャルド」、平和な時間が流れるこの世界の住人には特徴的な外見がある。それは、獣の耳や尻尾を持つことだった。そしてこの世界にはもう一つの特徴として、頻繁に国同士の「戦」が行われていた。
 そのフロニャルドの国のひとつ、ビスコッティ共和国は、かつて隣国ガレット獅子団領国の侵攻に敗戦を重ねていた。
 しかし、ビスコッティは最後の手段として地球人のシンク・イズミを勇者として召喚した。勇者として召喚されたシンクは戦に参加して勝利をもたらし、さらには古に封印されし魔物を討伐しフロニャルドの危機を救った後に地球へと帰還した。


 それから数ヶ月の時が流れた。
 ビスコッティとガレットはシンクが帰還して以来良好な関係が続いていた。
 しかし、ここにきてガレット国内にはこれまでと異なる空気が流れていた。


 輝歴2911年紅玉の月、地球でいうと7月。ガレット獅子団領ヴァンネット城。
 会議室は緊張の空気で張りつめていた。
 そこにいる者たちの目は皆ひとりの女性に向けられている。
 ガレット領主、レオンミシェリ・ガレット・デ・ロワ、愛称はレオ、若くして国を治める姫である。が、本人は「レオ姫」と呼ばれることを嫌っていた。


「これまでの戦の成績は五分五分じゃった。じゃが、あの勇者が召再び喚されての大敗。このままではレオンミシェリ閣下あなたの評判が落ちかねません。我々の提案を受けてくだされ。」


 その言葉に腕を組み、目をつぶったままの瞼がピクッと動いた。
 このような話は大敗の後何度も行われていた。
 レオも何か行動を起こした方が良いことは分かっていた。しかし、最後の一歩が踏み切れずにいた。


「まあまあ元老院の皆さん、そう事を急がなくとも.....」
「バナード将軍!事は一刻を争うのですぞ!」


 確かな腕を持ち、頭も切れる、ガレットの騎士団長を務めているバナード・サブラージュ将軍だったが、この状況での発言は逆効果だったらしい。


「レオ様.....」


 レオの側近のビオレ・アマレットも心配そうに主を見つめている。


 その時、レオの目が開かれた。その眼は決意に満ちた目だった。そして、こう言い放った。


「ガレット獅子団領国は、戦に勝利するため勇者召喚を行う!」

 これは、ひとりの剣士が人の温もりに触れ、成長していく物語。



どうでしたか?
アドバイスなどがありましたらどんどんコメントください。


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