つれづれ官能倉庫

某素人作家が思いつくままに書く官能小説ブログ。

これ、ブログによると、7月18日に書いたボツ小説です

当初は羞恥系で(首輪つけたり)シリーズ化しようと思っていたみたいで
そんな箇条書きが冒頭についてました
うーん違うな、書き直そうと思ったきり、すっかり忘れていました……

ボツ作なので、あんまりいい出来とも思えませんが、
せっかくなので短編に整理して公開します
最近はまた、新しいものを書く時間がなかなか……なのです、ごめんなさい。

次に時間が出来たら、リクエストいただいたとおり、
また女の子同士のくすぐり小説を書こうと思ってます。



友達ペット 第一夜


「ねぇ、駄目だってばぁ」

「んー、だって、可愛いんだもん、花梨の反応」

膝と股関節の間程にあるショートパンツの中に、
その小さくてふっくらした手を入れ込んでくる葵を、
ちょっと怒ったような声で注意する。

サークルの飲み会のあと、終電を逃した私は、
今までもしばしばそうしてきたように、
大学のすぐ近くに住んでいる葵の部屋に泊まりに来ていた。

1Kの間取り、シンプルな正方形の部屋左奥のベッドに、
シャワーを浴び歯を磨いて二人で寝転ぶ。

確かに私たちは、いつになくいい気分だった上にシャワーまで浴び、
その後に何本かカクテルまで飲んでいたけれど、
普段酔っても変わらない彼女がここまで絡んでくるのは初めてだった。

私を壁際に追いやり、彼女の部屋に脱いで置いていってしまった、
今は彼女の洗濯した匂いに染まっている“パジャマ”の中に、
同じ香がする腕が何度も入り込んでくる。

「だぁっ、もう……変態めっ……」
「あはは、いいじゃぁん、嫌い?私のコト」

「嫌いじゃないけどさーぁ……私ノンケなんでね~」
「忘れさせてあげるよ、あんな男」

「……誰のことだッ」
「あはは」

……私にカレシがここ数年いないこと、知ってるくせに。

彼女の指が、薄いレーヨン混Tシャツの上から、私の乳首をくにっと挟んだ。
不覚にも、ちょっといやらしい感覚が体に走る。

「いいじゃん、寝るまで遊ばせてよ」
「遊ぶって……人の体で……」

「いいでしょ、胸触るくらぁい。
 家に上がったんだから、わかってたんだろ~?」
「だぁーっ、どこの肉食男子だぁ!」

「さきっぽだけぇ」
「ぁーもう、お酒臭いっ!ちょっとだけだよ!」
「はぁーい。」

葵が静かな笑いを私の耳元で漏らした。

それから彼女は、左腕を私の体の下に通し、右腕を上から通して、
ボールどころか御椀というのも憚られるこの小さな胸(の先端)をふにふにと揉んでいた。

始めは、彼女がすぐに寝るだろうと思っていた。
葵が酔って変わる唯一のところといえば、所構わず眠ることくらいだ。
特にこのベッドに入ると、彼女はガールズトークもそこそこに勝手に眠ってしまう。

けれどこの日の彼女は饒舌だったし、
むしろ完全に覚醒状態に思えた。

ブラジャーを省いて、薄いタオルケットの下できっとTシャツを持ち上げているであろう
私の乳首を、親指と人差指で母乳でも絞るように、けれど「摘む」というより「擦る」と言った感じで、
くりくりと、というよりもふにふにと、後ろから弄り続けていた。

もう彼女がどこまで冗談で、どれだけ本気なのかわからず、
怒ることも澄まして見せることも出来ない私は、
思わず足をもじ、とすり合わせた。

――ギクリとした。

濡れている。今まで動かないからそれほど自覚していなかったけれど、
下着がぐっしょりと冷たいことに気がついた。

嘘だ、うわ、なんか、これじゃ自分が変態みたいだ。

それにもじもじしちゃって、まるでこれじゃ――

けれど今更、なんと切り出していいのかもわからない。
もしかしたら葵は本当にレズなんじゃ……
私の鼓動はどんどん高まっていった。

それでも葵は構うことなく、気長に、
すりすりとTシャツと乳首を摺り合せている。

……それが段々と、確かな快感に変わっていくのを、私は感じていた。

もしも相手が恋人だったのなら、そっと股間に手を添えて誘うくらいしてしまったかもしれない。

けれど、そんなことできるはずもない。
冷たさを感じていながら、もう足をすり合わせることも出来ず、
私はただ無言で、時々冗談めかしてあははと一人で笑っていたけれど、
葵はふふ、と小さく返すだけで、飽きずに私の胸を弄っていた。

どれだけ彼女の愛撫が続いただろう、
私は自分の中に、「じれったい」という気持ちが確立されていくのを黙ってみていることしか出来なかった。

「はっ」

思わず、吐息を吐き出してしまう。

「ん」

「は」

私は誤魔化すように、

「あーん、あんまり触るから……はい、もうお仕舞い」

と、後ろを振り返って言った。
……その時。

「あっ……!」

青いが寝転んだお腹とボタンの隙間から腕をいれ、さらに下着のクロッチの下、
私の股間に指を添えたのだ。

ぬち、とちいさな水音がした。

「……わ、すごい」

葵が驚いたふりでつぶやく。
かぁぁぁぁっ……と頬が赤くなっていった。

けれど、得てして羞恥心というのは、
期待とか興奮と言うものと背中合わせなのだ。
私はもう、彼女の一番の友人から、その掌で転がされる玩具に成り下がりつつあった。

「気持ちいい?」
「……」
「……ごめんねエッチなことして」
「……バカ!」
「……」

葵は一瞬黙ると、私の指をそっと自分のパジャマの中へ導いた。
ウェストのゴムはゆるく、指はたやすく彼女の下着へたどり着く。
そこは、下着の上からそっと沿えた人差指にも伝わるほど、じとっと湿り気を帯びていた。

「これで、おあいこね」
「……葵って、レズ?」
「違うと思うけど」

「じゃあ、私をからかってるの?」
「ううん、違う。
 うーん、レズなのかなぁ?ただ、なんていうかね、
 花梨をいじめたくなっちゃったんだ」

「……じゃあ、レズじゃん……」
「あは、そうかもね」

沈黙。

「じゃ、レズ告白したところでさ、
 私に弄らせて」

「だ……駄目、ダメ!もう終りだよ、
 だめだよ、こんなの……」

「ね、いいじゃん、酔っ払ってるし、今日だけだから」

「……」

「二人だけの秘密……ね?」

「……してよね」

「ん?」

「やさしくしてよね」

「……! わぁい、やったぁ」

彼女はそういうと、私のショートパンツに手を掛け、
手際よくボタンを外し、ジッパーを降ろして、
下着ごとそれを膝の辺りまで押し下げた。

私は横向きに壁を向いて寝転がり、
彼女が後ろから布団の中で私を弄るという、
暗闇の中の責めが再び始まる。

「花梨、オナニーする?」

「……しないっ」

「嘘」

「しません」

「私はするよ」

「バカ……」

「花梨は?」

「……たまに」

「何で?」

「あー!言わないよ……」

「言わないと、こうだよ」

葵は中指をぐちっと音を立てて、軽く私の膣口に差し入れ、
指をスプーンにしてどろどろした私の愛液をすくうと、
それをクリトリスに摺り付け、
下から上へ押しつぶすように圧迫してきた。

「ぁッ……  ッ! やっ、やだ、待って……
 なっ、なに、テクニシャンだな、なんか慣れてる……」

「そりゃね、私こうやってオナニーするんだもん」

「ッ……え、エロすぎ、なんかおかしいよ……」

「ほら、こうやってね、親指で皮剥いて、
 下からきゅきゅって中指で弄るの」

「ーっ……ね、だめ、ダメ……」

「その次は、こうやって中指と人差指で挟み込んで」

「やだ、まって」

「指の間で」

「ぅあッ……!  だっ、やだ、声出る……」

「もっと出してよ、一生懸命責めてるんだから」

「あーもう、ばかばか、死にたいっ……!」

「死ぬほど気持ちいいってこと?」

「……ばかーっ!」

彼女の左腕が私の左胸を、
右腕がクリトリスをくちくちと水の摺れる音を立てながら攻め立てる。
頭が、ぼぉっとしてきてしまう。
呼吸に熱が混じる。
全身がしっとりと汗に染まってくる。

これは夢なんじゃないだろうか?夢に違いない、きっと夢だ。

「指じゃないんだ、玩具とか使うの?」

「……使わないっ……はっ……」

「何妄想するの?レイプ?BL?露出とかぁ?」

「し……ないっ」

「嘘付き」

「ひぁッ!」

「ね、私玩具持ってるよ」

「……ばっ、な、何で……?」

「アマゾンで買っちゃった」

「……変態」

「どーも。使ったことないの?バイブとか」

「っく…………ぅ……ないよ」

「使ってみる?」

「……ぁ……好きにすれば」

そういうと葵は、ベッドの下から何かをごそごそ取り出して、
枕もとのコンセントにガチャガチャ音を立てて接続した。
暗くてよく見えないけれど、どこか見覚えがある。

「あ、これ、ヴィレバンで見たことある……」

「電マだよー、知ってるでしょ?」

「……知ってるけど」

「ヤバいよこれ、絶対イけるから」

「……私、あんまイけないんだけど」

「指じゃ?」

「…………シャワー……」

「あはは!かわいー。大丈夫、イかせてあげる」

「でも、でも、こんなの、恥ずかしい、おかしいよ……」

「いいじゃん、気持ちいいでしょ?」

「…………きもちいけど」

「あはは!
 大丈夫、それ履いたまんまでいーよ、うん、一回戻しちゃおっか、気持ち悪いだろうけど」

確かに下着を元の位置に戻すと、びしゃっと液体が股間に纏わりついて、
快適とは言いづらかった。

正直、気にならないといったら嘘になる。
私は今日まで、エッチな道具なんて使ったことがないし、使われたこともなかった。
それでも、興味ゼロといったら、それはフェアじゃない。
たまたま機会がなかっただけで、もしも前のカレシがもっと積極的だったら、
「仕方ないなぁ」なんて言いながら応じていたに違いない。

「立って」

「……もうどうでもいいや」

「そうそう、それで、ちょっと足開いてね」

葵は私をベッドの上に立たせると、足を30度くらい開かせた。

「……葵が責められないの、ずるい」

「そぉ?」

「そうだよ、先に私にやらせてよ」

「うーん……
 じゃあ、そうだな、十分たったままで我慢出来たら交代してあげる」

「なにそれ、エロい」

「あはは。
 じゃ、当てるよ」

ぶーっ、と、隣の人に聞こえるんじゃないかっていうくらいの、意外と小さくない振動音が当たりに響いて、
電マの先端が震え始めた。
ショートパンツを脱いで下着だけになった私の足の間に、「♪」をつけた葵の右手に握られたそれが、
そっと近づけられていく。

ドキドキ。
ドキドキ……

そしてそれが、私の足の間に当たった瞬間……

「うぁ!」

思わず、腰を落としかけた。
びくんと体を震わせ、不意にもれた声を抑えようと右手を口に当てる。

「あ、そうそう、声も我慢しなきゃだよ」

「……ドエス……」

「ドM」

「バカッ!…………ぅあ」

ヴィヴィヴィヴィと、下着と擦れて電マが一層大きな音を立てる。

まだそれを当てられて30秒ほどだろうというのに、
私の膝は頼りなくひくひくと奮え始めていた。

「…………ヤバ…………なにこれ、ヤバ……すぎ……
 ぃ、ぅッ…………~~ッ……ま、まって、ちょっと休……」

「まだ一分だよぉ」

「ムリ……ムリムリやっぱダメ、やっぱ……」

「イっていいよ」

「ばか、イかない…………ぁ、こえ、声、こえ出る……」

「足ピンしてるよぉ」

「サイテ……ぅ、ぃ、やば、ちょっと、マジで待って、
 イ、イきそう、だから…………!」

「イきそうなんじゃん、やっぱうそつきだ」

「わ、わかった、ごめんね、ごめんごめん……ッ
 ごめん、って、ば…………ね、本当ヤバいの、とめて、たって、られない……」

「いいよ、イくところ見せて。
 イったら交代して、私のこと苛めていいから」

「…………っ、っは、ぅーッ……あっ、や、ヤバ、イ、っちゃぁ…………

 ぁッ……

 あ、イっく……」

「だぁめ」

もう、イっちゃう。
立ったまま両膝に手を突き、屈みこんだ格好で、
ぶるぶるとふくらはぎを生まれたての小鹿みたいに震わせて絶頂を迎え入れようとした私への振動が、
ぱっ、と奪われる。

「……え」

「あはは!かわいー」

「……ドSだねほんとに」

「だってイったら、私責められちゃうもんね。
 だから、イかせてあげない。
 ね、ほら、今度は後ろ向きになって」

「……あのね……」

「大丈夫、別にイきたいわけじゃないんでしょ?
 今みたいに教えてくれたら、ずーっと、ちゃんと寸止めしてあげるから、ね?
 イかされちゃうの恥ずかしいんでしょ?」

「…………そうだけど、でも、寸止めって、こんなの……」

こんなの、されたことない。
こんなにじれったいなんて……
これじゃ拷問だ。

「じゃ、イきたい?」

「……嫌」

「じゃ、ほら、お尻向けて」

私は壁に手を突いて、彼女に遠慮気味にお尻を向けた。



「あーっ、ぅ、イ、イっちゃうッ……」

「だめ」

「はっ……」



「イ、イきそぉ……立って、られないよ、葵ッ……」

「だめだよ」

「いーっ……!! あっ、ん…… あーもうっ」

「ほら、もう一回足広げて」



「イ……イく、あ、イ、イっちゃうよ、ムリもう……!」

「イかしてあげなぁい」

「うーっ……やだ、もう、ムリ、葵……」

「なぁに」

「……」

「ほら、もっかいしよ。それともイかせてほしい?」



「イッ……くぅううッ……!」

「だぁーめ」

「あぁもうっ……!! イかせて……」

「なぁに」

「…………   イかせて、って言ったの!」

「やぁだ、そんな言い方じゃ」

「なんていえばいいのっ……」

「舐めて、って言って」

「…………ばか、いえるわけない……!」

「じゃ、また寸止めだよ」

「……な……」

「うん?」

「な、なめ……舐めて……」

「ください」

「……! 舐めてくださいっ……!」

「舐めてイかせてください」

「調子に乗りすぎッ!」

「あはは!

 そーだね、かわいそうだからイかせてあげる。
 さっきのカッコになって。
 そうそう、でもね、パンツ脱いで。
 大丈夫、見えないよ、ぜんぜん。

 そ、それで立って……壁に手ぇついて

 ん、いいよ、舐めてイかしてあげる
  
 でもね、何回もイってくれなきゃ、いや。
 座り込んだりしちゃだめ。そのまま、立ったまま、何回もイくの。
 絶対イけるから、ね。いい?」

「……わかったよっ……」

私は言われたとおり壁に手をついた。

もう、羞恥もなかった。酔いが回ってふらふらする。
体が熱い。

彼女は右手に電マをもって、それを右足を通して私の前に持ってくると、
逆手に持った振動物を始めて、むき出しのクリトリスにあて――
じゅる、という音と一緒に、私のアナルにかぶりついた。

「ば、バカ……!!」

でも彼女は、左手で私のお尻をぺんと小さく叩くと、そのままぎゅっと左足を押さえ込んだ。
冗談じゃない、ということなのだろう。

私は情けないほど、快楽に押し流されていた。

もう、今にもイってしまいそうな感覚を、膣に力をいれてぎゅっと堪える。

お尻を弄られるなんて、初めてだ。
ずちっと唇の間に私の皺を噛み込んで、舌でちろちろと嘗め回す。
くすぐったいような感覚が、クリトリスの純粋で暴力的なまでの快感と混ざり合って、
私はぶるぶると体を震わせた。

「イ……イっちゃう……よ……」

ずちっ、じゅる、く、ずく、ずち、じゅるじゅるっ……!

「うぁ、ぁあ、ぅ、っく、イっく、あ、イくイくイぅッ!!

 ――ぃあぁッ……!」

ぱぁんと、頭の中で何かがはじけた。
今までに味わったことのない、強烈で、
「イかされる」という言葉がぴったりの、
痛いほどの快感が炸裂する。

でもそれは、一度では済まなかった。

「あ、うわ、ぁ、あ、まぁた……またイ……イっちゃう……」

「イ、イっちゃうよぉ、あ、やっばいこれッ…………

 うぁぁぁっひッ…………!! くぅんッ……!」

イく。
イっちゃう。
信じられない、そのイくは何度も私の中で繰り返された。
膨張しながら、膨らみ続けながら。

体に自制が効かなくなり、屈折れるようにして、
壁にがつがつと頭をぶつけながら、震える体を横たわらせてしまう。

「あーぁ、座っちゃダメっていったよね」

ヴィーッ!
振動の音が一段階、強くなる。

葵はベッドで痙攣している私の足を肩に乗せて開くと、
足の間にあくまでそっと、けれど的確な位置に、執拗に、電マを当ててきた。

「あ゛ーっ、やだ、もうムリぃッ、イった、もうイった……!

 ほんとにムリなの、やめてッ…………!!

 あ、ぅーっ、あぁぁぁあッ、いーっ、イくぅッ…………!!

 もうぉやだぁぁあっ、なんでぇ?イっちゃぁ…………ぅ…………あっ!!……くぁッ!」

ばしゃばしゃと、水が振動具にあたる音がする。

「あーぁ、漏らしちゃって」

「え、嘘、嘘、やだぁ、ごめんなさい、やだぁぁぁああっ……!!」

「ヘンタイ」

「あ、葵がぁッ…………だ、もう、とめて、とめてそれ、ホントにムリッ!!」

「人のベッドにおしっこ漏らしといて。
 お仕置きだよ」

「あぁぁぁぁごめんなさぃッ…………!!
 でも、あぁーっ、ぅーっ、頭、おかしくなるぅぅぅううッ…………

 イ゛っぐぅ……ッ!!
 ――あぁぁあッ!!」

……私はこのあとのことを、ほとんど覚えていない。


次に目を覚ますと、もう外はすっかり昼の様相で、
ベッドのシーツはベランダに干され、
葵は何食わぬ顔でパンケーキを焼いていたし、
行くはずの2限も3限も終っていて、
4限にさえどうやら間に合いそうになかった。

一瞬私は、全て夢だったのだろうかと思ったけれど、
ずきずき摺れて痛むクリトリスと、
わざとらしく机の上に置かれているマッサージ機が、
私がすっかり葵に頭が上がらなくなったことを伝えていた。



「はいワンちゃん、朝ごはんだよ」

あの日から私は、友達のペットになったのだった。

写真はけしましたー





筆者近影
SNSのアイコン用に、五月か六月くらいかな(近影でもないですね)撮ってもらったんですけど
痛い感じだったので……笑
無難に猫の写真にしておきました。

忘れていたのを携帯の中から見つけてしまったのですが
とはいえ、使い道もないし、調度顔も隠れてるので
削除前にお見せしてみます。

そーいえば、前に、髪をコロネに巻きましたよって写真のせたんですけど
最近はこんな感じ!
キツネの尻尾を狙ってますが、どうですか?

よく写真なんか出せるね
ってヒトのブログ見ていつも思ってたんですけど
なんだろ?たまにさらけ出したくなります。
自意識過剰なのかなぁ?

特定とかしちゃイヤですよ!
とはいえネット上で見つかることはないと思いますが、場所とかね。

画像はそのうち消えてしまうのでご了承ください。
見れなかったーと思っても
そんなにいいものではありませんのでご安心を!

ではでは
また小説の世界でお会いしましょう~

ユリ







何にもエロくない記事でごめんなさい

くるりのブレーメン
大好きなこの曲の歌詞を私なりに解釈して
小さなストーリーにしてみました。

絵が描ければなぁ。

ともかく素晴らしい曲だと思います。
解釈にあたっては
くるりの詩集を参考にしたので、
まったく的外れという事にはならないと信じています。





町外れの、木でできた小さな小屋。
あたりには綿花畑や、雑草が生い茂り、
あるいは何本かの広葉樹や馬小屋の匂いさえもが漂っている。

「あの子は本当に、こんなことばっかりして」
彼の母親や、叔母は、義務のような薄い涙を目に浮かべながら、
落雷ですっかり焼け焦げた上に雨に濡れた、
元は見事であっただろうクローゼットの中身を整理していた。

中からは少年の“作品”や、その卵達がいくらも詰まっていて、
母親は彼がそれらを取り出しては、にこにこしながらピアノで演奏する様子を思い浮かべたものだが、
しかし、哀愁に浸ったところで自分ではそれを演奏してみせることも出来ない。

ほとんどが未完成と判断されたり、
あるいは焼け焦げていて読むことさえ出来なかったため、
彼の書き上げた楽譜のほとんどはその場で処分されたのだが、
一つだけ、彼のふるさとの名前がつけられた曲だけは良い状態で残っていた。

クローゼットの隠し棚に入っていたその楽譜だけを、母親は持ち帰り、
迷惑かもしれないがと、少年が住んでいた町の交響楽団に寄贈した。

さて、楽団の指揮者は困惑半分に楽譜を受け取った。
始めこそは、わざわざ演奏するにあたるかは疑問に思われたのだが、
楽団所有の、自由に演奏できる曲を作り上げるというのも次第に魅力的に感じ始め、
試しに編集と演奏を始めることとした。

始めてみると、十数名の楽団は、この曲をすぐに気に入った。
この国で愛されるいくつかの歌謡曲や、昔からの楽曲に似たメロディー、
そして片田舎の街の雰囲気を思わせるリズム、美しいハーモニー。
楽曲は次第に地元に根付いていき、沢山の人に愛されていった、
ゆっくりと、ゆっくりと。

そうして、どれだけの時間が経っただろうか、
新聞に小さく「落雷で家屋全焼、少年一人が死亡」とだけ書かれたあの日から?
果たして黒焦げの小屋は小さな野ばらで埋め尽くされており、
片田舎の町はすっかり年寄りだけの集会所となって、
移動用の馬小屋さえもすたれてしまった。
石造りの小さな城砦は、いまや時代遅れの産物となったのである。

しかし静かな街も、この日ばかりはお祭り騒ぎとなった。
ここに小さな楽団が演奏に訪れるというのである。
他所から、「立派な楽団」が演奏にくる、
しかもどうやら、この街ゆかりの曲さえ携えているとあって、
街は久々に賑わいを見せた。

女達は家々の軒先を掃除し、ベランダに華やかな花を飾り、
神父らは街頭の明かりを取替えたり、
楽曲についてよくわからない説教をしたりした。

隣街や、あるいはもっと遠くからも、
かつてこの街に暮らしていた人々や、楽団のファンたちが押し寄せ、
がやがやとヒトの群れにアルコールが華を添えた。
いや英国紳士風のジェント達までもが、妻子を連れて馬車でこの街を訪れたというので、
この「演奏会」は今でも街の語り草である。

会は街の、半円形の車止めで行われた。
そうして楽団がフィナーレに演奏した曲こそは、少年、ブレーメンが残した曲であった。

時は夕暮れ、ガス灯の明かりが揺らめき、
クラシックなどまるでわからない老人達や子供たちがうつろうつろとし始めた頃合、
その音楽が鳴り響いたのである。

静かに染み入るようでありながら、同時に朗らかなこのメロディに、
聴衆は一斉に顔をあげた。
そうして次第に、誰も彼もがそれを拭うこともせず、静かに涙を流しているのである。
滲んだ涙に花々や、街灯の明かりが歪んで、
人々の前にはそれらが、色とりどりの、大粒の雨のように思われた。

涙の音、花の味、石垣の色彩、笛音の触感、思い出の香り。
小さな広場で全ての感覚が木霊しあい、呼び合い、溶け合って、
誰もがセピア色の思い出の中に、夢の後先に消えた誰彼の顔を思い描いた。

最後のフォルテが奏で終わると、その場に居合わせた誰も、
まだ振り払えない涙を静かに、ぽろぽろと石畳に落としながら、
ブラヴォブラヴォと声を張り上げた。
果たして楽曲は熱烈なアンコールにこたえ、もう一度演奏されることになり、
木々や十字架で羽を休める渡り鳥たちまでもが、聞き入るようにその場から動かなかったのだが、
演奏が終わると拍手代わりの羽音を残して、一斉にどこかへ向かっていったのだ。
きっと少年の元へ飛んでいくのであろうと、人々はそう噂し、微笑んだものであった。

街にはちょっとした彼の銅像が立てられ、
また長い時間の後、馬車がクルマへ、電車へとかわった時代になると、
もうほとんど観光名所といえる賑わいをみせるのであるが、
それはまた違う物語である。


「そのメロディは街の明かりを 大粒の雨にかえてゆく
 少年のふるさとのうた
 ブレーメン、君が残したうた

 楽隊のメロディ 照らす町並み
 夕暮れの影をかき消して
 渡り鳥 少年のふるさと目指して飛んでゆけ」

遅くなりましたが後編ですー!!

次は「真理奈のアルバイト」の続編、他のアルバイトを書くか、
「魔法使いに」の別編を書くかで揺れてます。
まったく別のお話もアイディアがあって悩みます……

もし、こんなの読みたいな~なんてあったら教えてくれると嬉しいですー!

ではでは!







真理奈のアルバイト 
シフトA 「ガールズオークション」後編

水色のバイブは見た目よりもふにふにとしていて、
先端が軽く膨らみ、枝分かれした楕円にはたくさんのふにふにした突起がついている。

二つのレバーを一気に引き上げると、
先端が勢い良くぐにぐにと回り始めて、
私は驚いてレバーを降ろした。

男の子と同じように、女の子にもイったあとの倦怠感や、
気だるい、後悔にも似た感覚がある。
まるでダイエット中なのに、ついおなかいっぱい食べてしまったような、
やりきれない気持ち……なんだろうと、想像する。

そう、私にその気持ちはよくわからない。
私にとって「イく」という感覚はほとんど当たり前のモノで、
得ようと思えば得られてしまうものだから、なのかもしれない。

勿論、体の反応はある。
快感がくすぐったさに代わってしまったり、
フェードアウトするみたいに気持ちよさが失われたりする。
けれど、それさえもすぐに、さっきを上回る快感に変わっていく。
というのは多分、宿命的にイヤラシイ私の気持ちが萎えないからだろう。

思考はぼやけているけれど、頭は醒めている。
膝まで降ろすのと、穴を開けるの、どっちがエロいか少し迷って、
ハサミでストッキングにいくつか切れ目を入れた。
両方の太股、足の間に、1・2・3・4箇所。
伸ばしてから穴を開けると、戻したときに破れが大きくなっている。
それをどろどろした両手でさらに押し広げる。

我ながら上手い工作だ。
足の間に調度、上の両端が切れ長な、いびつなハート形の穴を開けることが出来た。
さらにやらしくカメラに向かって笑ったつもりだけれど、伝わっただろうか?

玩具の先端に薄桃色の避妊具を被せて、
膣口にぴとっとあてると、脈動した唇の奥へずぷっと、
膨らんだ部分が独りでに飲み込まれていく。

こんな私だから処女ではないけれど、
同世代を見ればどうやら、性経験豊富というワケでもない。
しかも、最後にヒトとエッチをしたのは……もうどれくらい前だろう?
さらに一人えっちでも上しか弄らないのだから、
私の“女の子”の部分にとって久々の刺激だった。

0.03mmのゴムに付随したローションと、体にまとわりついたローション、
さらに私の体液が混合されて、バイブは何の苦労もなく、
腕の力に関係なく私のナカへ飲み込まれていくけれど、
あえてゆっくりと、挿入してみる。

ぷっくりとしたカリの部分が、短い柔毛みたいな私の洞窟の中を
みちみちっと押し広げて通っていく。
自分の体の中に、異物が入り込んでくる感覚がハッキリと脳に伝わって、
絶頂の波間に浮かんでぼんやりしていた私のエロい気分を覚醒させていく。


どうしたらエロいのかな、
どうしたらもっと興奮してもらえるだろう?


何度かバイブを奥まで入れては、抜けそうなところまで戻すことを繰り返し、
だんだんにスイッチを強くしていく。

うにうにと膣をかき回すバイブの動きが、
理性までどろどろに溶かして流してしまったみたいに、
また、何も考えられなくなっていく。


気持ちいい、ヤバい、キモチイイ、もっともっと。


正座をした状態から体を後ろに倒し、左足で上半身を支えながら、
右手で根元まで飲み込まれたバイブをぐりぐりと動かす。
だんだんと上半身を持ち上げると、自然と足が開いて、
爪先の指五本とその付け根だけが弱い痛みをうったえながら私の下半身を支えている格好になる。
軽くブリッジしているみたいな格好。

カメラからは私の膣も、ひくひくと収縮するお尻も、
少し盛り上がってしまったふくらはぎの筋肉も……そしてもちろん膣口も全部見えてしまっているだろう。

「あーっ、ぁッ、いぃ、ですッ…… 
 見えてますかぁ、私の……ナカまで」

返事をするようにコインの音がする。

ディスプレイを見ると、返事をするように、一番いいアングル……つまり、
私のおなかよりやや高い場所にある正面のカメラの映像が映し出されていた。

信じられないくらい、くらくらしちゃうくらい、
やらしい格好の女の子がそこでオナニーに没頭していた。

ディスプレイはそのカメラのやや右上にあるから、それを確認すると、
多分、ほとんどカメラを見て自慰にふけることになる。

“彼女”の膝は一連の中で摺れたらしく、少し赤みが差していて、
薄いストッキングの向こうからもその色が見える。
爪先の、交互にレモンイエローとヌードピンクに塗られたネイルにも、
ぴったりと薄い黒が張り付いていて、
第一関節が悲鳴を上げて曲がり、足の甲全体にか細い血管が浮かび上がっている。

既にほとんど絶頂の寸前にいる私の体液なのか、
それとも機械に掻き混ぜられたローションなのかわからないけれど、
どろどろと白い液体がその膣口から漏れ出て、
二つに分かれた白桃から練乳を垂らすみたいにブースの床へ流れていく。

ゆったり膨らんだ胸の先端は痛そうなくらいピンと尖っていて、
ローションのおかげで、グロスを塗った唇みたいに光を反射していて、
バイブの「底」、一番下端を、足指とおそろいネイルの細い指の中指と人差指が支え、
奥へ奥へと押し込んでいる。

こんな映像を、たくさんの男のヒトや女のヒトに今見られていて、
オナニーのオカズにされちゃってるんだ。

何万円ってお金を払ってもいいってくらい、
私の体に興奮している……

やらしい格好。

やらしい、やらしい、やらしい、
変態っぽい、エロい。

頭の中でそんな言葉が往復するのにあわせて、右手の動きがさらに強くなり、
小枝のように力の入った右手がぐちぐちと体内を掻き混ぜる。

「あーっ、ぅ、あッ、はーっ……

 やば、イ、っちゃいそう……だけどッ……

 やだな、まだ……イきたく、ない……
 
 もっと、もっと――」

口に出したのは、計算じゃない私の心の声。
きっと次の絶頂は深いものだ。
一時的でもこの快感は損なわれてしまう。
そしてもしかしたら、二度と戻ってこないかもしれない。

それならずっと、出来るだけ深いところまで――

だってこんなに興奮しているんだから。

私はこのとき、自分が商売をしていて、お金を稼ぎに来ているんだなんてことは忘れていて、
むしろお金を払って、自分のオナニーを「見てもらっている」ような気持ちになっていた。

「ね、すっごい深くイくとこ、見せてあげますね。

 ちゃあんと、見ててくださいね、マリナが本気イきするとこ……」

力なくお尻を落とすと、自分から零れた液体で出来た水溜りにお尻がついて、
ぐちっという音と冷たい感覚が広がった。

そのまま、工夫も何もないカッコウ……

相手を興奮させてあげようという意図の姿じゃなくて、
ただ自分が気持ちよくイくためだけの格好になった。

床に座り込み、両肩と後頭部を後ろの壁につける。お尻と壁の間には隙間があって、
両足はゆるい体育座りくらいに折り、90度くらいに開いている。

そして私はバイブを一旦引き抜いて、くるりと180度回転させた。
ブツブツ突起のついた、今までクリトリスを振動させ絶頂へ引っ張ってくれていた楕円の部分に、
今度は私に開いたもう一つの穴をくすぐってもらうために。

彼は思惑通り、私の密かな弱点を思いっきりくすぐってくれた。
ブルブル震える小さな突起がローションをまとって、その皺の一つ一つまで擦り上げてくる。
くすぐったいような、焦らされているような感覚が後ろから前へとじんわり拡がって、
私の体を温めていってくれる。

もちろん、一番キモチイイ突起を放っておいたりなんてしない。
バイブの抽挿を左手にパスし、赤く膨張しているクリトリスを右手の人差指と中指の爪先で挟む。
そのまま……キツく挟み込んだままの状態で、
潤滑油の滑りに任せて、第二関節の辺りまで指をおろし、
また爪先まで引き上げる。私のお気に入りの、本当にイきたいときの弄り方。

私は真下から真上へ擦られるより、少し脇から弄られるのが好きなんだ。
さっきのブルブルだって、大概は真上からの刺激になってしまうけど、
これなら両脇を思うままに刺激できる。
優しい男の子にはきっと、こんな風には出来ないだろうってくらいの強さで、
ぐちぐちと芽を押しつぶす。

絶頂はすぐそこにある。
イこうと思えばすぐにだってイくことができる。

けれど私は、懸命にそれを堪えた。
時間はあと、3:30弱。これ以上は伸びない……なぜなら制限一杯までの延長がされているから。
これが今日の、最後の私への命令になるだろう。
あと一回の落札は実行されない。
なぜなら、オークションの制限時間がもう迫っているからだ。
私の後には次の女の子がブースを使うため、どんなに人気がある回であったとしても、
一定の時間を過ぎてショーが行われないように調整されているのだ。

もうこれ以上、ここでお金を稼ぐことは出来ない。

でももうそんなこと、どうでもよかった。

むしろ、今画面の前できっと同じように自慰に耽っている彼らに大挙して押しかけて、
私のことを気が済むまで滅茶苦茶に犯してほしかった。

イきそうになると、いつもこんな気持ちになる。
自分でも信じられないくらい強いメスの本能に、私の全てが支配されて、
誰にでもいいから、壊れるくらい責められたいと願ってしまう。


こんなバイブなんかじゃなくて、どくどく血の通ったその生殖器で犯されたい。


まずは一人目にバックで足を掴まれながら挿入される。
違う男の子が私の口に、カウパーでびっしょり湿ったペニスをねじ込んでくる。
私は八の字に眉をしかめてそれを喉奥までくわえ込んで、嗚咽を漏らすけれど、
鼻腔を膨らませながら呼吸して口を思いっきり窄め、
亀頭の膨らみがぴったり張り付いた私の頬に、絵になって現れる。

それだけじゃ飽き足らず、我慢できない若い男の子は私の髪を掴んで、
右手で自分の錫杖を握らせる。
私の汗と彼の分泌物で手はぬるぬるにしめって、
不器用な動きで、だけど痛いくらいにカレをきゅっと包み込み、
口の動きに合わせて前後させてあげると、うっと小さい声が漏れ聞こえてくる。

一人目が早速、私の膣奥に射精すると、
射出されたザーメンが自分の子宮口に当たって溢れかえる様子が感じられる。
先駆者に合わせたように、青年も、フェラチオに悶える旦那さんも、
私に向かってどくん、どくんと何度かの脈動に分けて、大量の精液を射出されてしまう。

私は青年を苛める。カレが射精している間も、手を止めてなんかあげない。
寧ろカレ本人の精液をグーに閉じた掌で出来る限り受け止めて、
牛のミルクを絞るみたいに、彼のはれぼったくなった先端をいじめる。

彼は悶えて、自分の掌が一周する細さの女の手をすがるように掴んで、
目を閉じて快感に悶え、数分して二度目の絶頂を迎える。

男達はまだまだ、私を取り巻いている。

私は体を起こして膝立ちになると、両手の人差指を開口具にして口を左右に開き、
U字型に丸めた赤い舌をゆっくり突き出して、口の中で唾液混じりになった白濁を男達に見せ付ける。

どこか後ろで自慰に耽っていた控えめな性格の男と目が合う。

私が微笑みかけると彼はおずおずと前に進み出て、
私の鼻先に生っぽい香をさせながら自分を扱きあげ、口に向かって精を吐き出す。

びゅる、びゅ、と私に向かって飛ぶ精液はコントロールが弱く、
そのいくらかは彼が意図したように口の中に飛び込んでくるけれど、
過半は頬や鼻、あるいはつけまつげにさえ飛んで来る。
彼に合わせるように何人もの男達が、私の顔はそのためと道具とばかりに、息を荒げ、
太股のあたりを震わせて次々に欲望を吐き出していく。

私の顔は大量の乳液を垂らしたみたいに、どろっどろのザーメンでパックされて、
ふごふごとやらしい言葉を吐く。

「ひょら、みへる? ザーメンでひっぱいになっひゃら……」

含みきれなくなった精液を私は一口でごくん、と飲み込んだ。
舌なめずりさえしてみせる。

もう瞼が重くて目を開くことも出来ない。

誰かが渡したティッシュで目の辺りを拭う。
精液の生臭い匂いがひどい。

かろうじて目を開けた私は自分がまだ、満足していないことに気付き、
座り込んでいたさっきの青年を押し倒すと、彼の顔の上に自分のクリトリスを押し付ける。
きっと愛液に混じって他の男の体液が、彼の顔について不快な気分にさせるだろう。

どう、少しは分かった、自分たちの体液がどんなものか?

けれど彼は逡巡のあと、私の太股をその両手で抱え込んで、
痛いほどに遠慮なくクリトリスを口中に吸い込み、不器用に舌で愛撫してくる。

その動きに私は身もだえして戸惑うけれど、そればかりに集中することは赦されない。

だって周りには、私の救いを待つ無数の救われない欲情が順番を待っているのだから。

両手で、口で、彼らを愛撫するけれど、
それでも足りず、男の子達は目の前の玩具の使い方を模索し始める。
汗に塗れた脇で、膝で、自分を挟み込んで、セックスするように懸命に腰を振る。

私を愛撫していた青年はゆっくりと自分の体を上へずらすと、
ぐちっと口を広げている膣に向かって再び血液が送り込まれたペニスを押し込んできた。
少しずつ腰を前後に振り、近付いた絶頂を迎えにいく。

脳はトランス状態で、もう何もわからない。
あ、イく、イっちゃうんだ。

それでも赦されたりはしない。
私が倒れこんでも、男達は私を貪り続けるだろう。
調子にのって、お尻に正の字なんて書き始めるかもしれない。
でもいいんだ、どうでもいいの、犯して、犯して、犯して。


――あ、イく、イっちゃう、もうだめだ、我慢出来ない、我慢したくない。


「ッっく、あーっ、あイく、イっちゃう、っく、見ててね、ッ、はっ……は、ぁ、あーっ、ぅあ、ひッ……

 っ、ッっひ、ぁッ!!

 うーっ、うッぁ、っく、ぁーっまたイくんッ――あッーっ!!

 イっちゃう、っちゃうよぉ、まぁたイっちゃうーッ、無理ぃーッ、やだぁ、
 ん、イくイくッ……

 んひぃッ……!!!!」




「いやぁ凄かった、凄かったよ真理奈ちゃん!」

はっと気付いたときには、私はガウンを着てソファに座っていて、
興奮した店長が向かいに座っていた。
どうやら私はショーが終わった後、自分の足でここまできたらしい……けれど、まったく記憶がない。

「すげぇ反応だった、金積んでさぁ、あの子のこと教えてくれってヤツが何人もいたんだから。
 勿論断ったけどね……それがウチのウリだからな……

 まぁ出るときは気をつけたほうがいいね、つっても大丈夫、
 バッチリ送りも付けるからさ。

 いやぁ、その、是非もっかい出て欲しいな、
 いやわかるよ、初めから一回キリっていってたしね。

 でもさ、あんなすげぇの初めて見たよ、俺も興奮しちゃったくらいで。

 最後のアレ……アドリブ?」

「……アレ?」

「あれだよ、輪姦願望ってか、妄想の!」

「うわ……私喋ってました?」

「?
 えっ……
 えーっ!?

 無意識ってやつ?
 すげぇなー、この子本物だ、十年に一人の逸材だ!

 ねぇ、マリナちゃん、お金が要る……って言ってたね。

 今日の報酬、十万足しとくよ。
 いや実際、もっと稼げたよ!
 マリナちゃんのサービスが良すぎた結果……っていうかね。
 他の子はもっと渋るし、自分からお金お金っていうからさ。
 
  あとこれ、僕の名刺ね。
 ここの番号に電話してみて、気が向いたら。

 あぁ、いやいや、違うって、もうここには来なくていいよ、そういう約束だし、
 まぁ実際、危ないような気もするしね、すっかりファン付いちゃったから。

 でもでも、もしワリのいい仕事がしたかったら……

 また紹介するからさ、気軽に連絡してよ。」

「……はい、ありがとうございます」

「かーっ! 終わってみればこうやっておとなしいってのがまた……ねぇ!

 あぁ、送り来たみたいだな……

 さ、服選んでよ、好きなやつね。なんなら余分に持ってっていいよ」


私はお礼をいって立ち上がると更衣室に向かい、
お言葉に甘えてSM2のブラウスとカーディガンを色違いで二枚ずつ余計にバックに詰めて、
置いてあった雑誌の表紙コーディネイトをそのまま真似たような服装で送りの車に乗り込んだ。

摺れた膣がずきずき痛む。
あんまり強くかき回しすぎたせいだ。

でも……でも多分、私は近いうちに彼に連絡をとらなければならなくなるだろう。

予想された嫌悪感は胸になく、ほとんど満足感に近いものが私を満たしていた。


今回のアルバイト「ガールズオークション」

労働時間/実質三時間
内容/ストリップ、衣装、オナニー、制服売買

収入/42万5000円+10万円、52万5000円。
私には、まだまだ足りない。

私の作風(っていうと偉そうですが、他の言葉が見つかりませんでした)
とは全く違っていて、
慣れない文体が気恥ずかしいのですが、

「純粋官能小説」的な雰囲気の小品が書いてみたい!

と思って書いてみました。難しいですね~。
ええ、自己満足です……笑

ご存知、在原業平のお話をモデルにしています。

そういえば、彼は生粋のモテ男くんで、
このお話も創作大半だということですが、
それにしても、なんともいえず美しく、ロマンチックなお話ですよね。

中学だったか、高校だったか、
教科書で読んではぁっとため息ついた記憶があります。


一話完結です。


朧月夜のことである。
しとしとと雨が降る音が、障子の向こうからやっと聞こえている。

「私を殺しに来たのですね」

女は静かに、外から見れば寝ているとしか思えない姿勢でそう呟いた。

「……むぅ」

何もないように見える部屋の隅から、かみ殺した少年のの声が返り、
ほんの僅かに畳がきしと軋む。

「逃げるには及びません。
 傀儡として生きるのには……もう飽いたのです。
 私を殺して、褒美に変えなさい」

「なんとこれは、聞きしに勝る豪傑振りですな、御前。
 しかし、お命を頂くには及びませぬ」

「では、何が望みですか?
 まさか私の寝顔を拝みに来たわけではないでしょう」
目を瞑ったまま、彼女は音もなく微笑む。

「恐れながら、君、この一年の間に世は動きますよ」

「……」

「君は御子を産むのです」

「……
 殿はまだ元服されたばかり……その上お体の調子も……お子は出来ません」

「それが産むのですよ、君。
 少なくとも後世には、そう記録されるのです」

少年はするすると、体に巻きつけた十メートルはあろうかという黒い布を解いていく。
体の下には下着も身に付けておらず、
月明かりだけが差し込む部屋の中に、少年の体が露になった。

「……ふふ、は、くぅ、はははっ……

 そうですか……ふふ、なるほど……

 構いませんよ、若き響談。
 どうせ死んだような毎日なのですから。
 しかし後生ですから、せめて楽しませてくださいね……」

石膏で固めたように肌に乗っていた、重みのある布団を片側のみ上げると、
真っ白な装束に体を包んだ女は右ひじに体重を乗せて上半身を妖しく持ち上げた。

およそ日にさらされていない白い肌が、はだけた右肩からのぞき、
お歯黒に染めていない歯や、素肌ながらに赤い頬や唇。
輪郭はやや縦長に丸く、男の掌ほどに小さい可憐な顔振りで、
やわらかな二重瞼と薄墨色の瞳が日本的であった。
声色からは三十にもなろうかと想像された女であったが、
こうして月明かりに照らされれば、その年は20もそこそこかと想像された。

まるで思い人のように少年は傍により、帯を解いて彼女の体を月光に晒していく。

着物を羽織っただけの女と、
後ろでマゲを結う黒紐以外には一糸も纏わぬ少年。

少年はガッシリした体つきではあったが、その身長は五尺に及ぶかどうかといったところで、
顔つきは丸みを帯びて幼く、鼻立ちがととのっていて、
全体的に楕円形の輪郭の持ち主だった。
瞳は深い黒色で、結った髪のせいかわずかに吊りあがって見え、
頬は少しこけており、しかし髪は女のように艶やかである。

およそ美男子といって差し支えない容姿の持ち主であるが、
これが、当時の忍者として必要な要件であったことはいうまでもない。

女が枕の下に忍ばせていたあいくちを枕元へ静かに置くと、
男もニコリと笑って、脇差を遠ざけた。

それは、情熱的に静かな営みだった。

少年は、およそ抵抗する気のない女の手首を、しかし決して解けないほどに固く紐で結び、
忍一流の愛撫をまだ熟れないその身に存分に施した。

薄桃色の花弁の間から、淫蜜に混じって透明無臭の体液がぷし、と噴出し、
女は細身の体躯に見合わぬ椀を返したような胸を布団に押し付けて悶えた。

さらに彼の拘束は度合いをましていく。

身にまとっていた紐は一見したよりもさらに長く、
まるで蜘蛛の巣に絡め取られた蝶のように美しく女の動きを奪っていく。
贈り物を彩る飾り紐のように、
すらっと伸びた左の足首を経て梁へ、さらに口元、さらには髪の端にまで結ばれ、
手首も天井にむかって拘束されると、
遂に女は右足一本の膝を残して地面から離れた。

元々深い藍か黒に染色されている布地が、女の汗と唾液でじっとりとその色を深くしていく。

少年はそして、女の奥深くへ、その年頃に見合わず成長した短刀を差し込んだ。

あくまで派手な音など立たぬように、静かに。

しかし二つのじとっと湿った肌がひたりと吸い付くほど奥まで、
何度も抽挿が繰り返される。

その度にぬらりと光る絹地はキリキリと伸びて、
梁が時折キシと音を立てたが、
草木も眠る時分、家の者が目を覚ます気配は感じられなかった。

姫は、味わったことのない快感に溺れた。
顔も知らない護衛に見守られながらの、形ばかりの種付けではない、
女を悦ばす為に行われる始めての性交に、
脳髄が蕩けて流れ出そうになる。

しかしこの快楽を長く、深く味わうために、
不用意にに声をあげてはならないと、自分自身がよくわかっていた。
それでも、
「んぐぅ」
「ひぎ」

時折、口から、というより喉から嗚咽が漏れる。

男は一度その若い精を吐き出してからも、一向に萎える気配を見せず、
ほとんど休みなく、時折愛撫を交えて、最奥まで入り込んでくる。

その先端が狭い宮の入り口を押し広げ、ぐにぐにとうねる洞窟を掻き乱す。

縛られた手首や足首が、じんじんと痺れ、キリキリ痛むのを通り越し、次第に感覚を失いつつあったが、
そんなことは全く気にならなかった。
一突き毎に気をやってしまいそうになる、その快感に、
思わず宙に浮いた左足の指先が情けなく反り返る。

男はその晩、四度も女の奥に向かって射精した。



それからというのも、逢瀬は一月に渡って続き、ついに姫に懐妊の傾向が見られるようになってより後も、
男は時折部屋に忍び込み、僅かな会話を交わし、
時には傍らに寄り添うこともあった。

しかし、皆にとって予想外の出来事が起こった。
正妻である一の宮が、数ヶ月前に子を身ごもっていたようで、
既に出産遠からずと判明したのである。

御前よりさらに若い一の宮の腹はほとんど膨らみを見せておらず、
彼女はただでさえ体調を崩しがちであったため、
今まで誰もその兆候には気付かずにいたのであった。

こうなると、悦び転じて災いである。
政争の種にしかなり得ない少女と子供の身が危うくなるのは、
誰の目にも明らかなことで、誰よりも二人がその事実を理解していた。

少女は愛しき忍びに、ほとんど懇願するようにしてこう言った。

「用済みの私を殺すのでしょうね」

忍びはくぐもった声で、

「そういう命令ではありますが」

と答えた。

そうして二人は、やはり小雨の降る月夜の夜、丑三つ時に逃げ出したのであった。


静かな叢を、女を背負った少年が欠けてゆく。
黒い装束に身を包んでいるためか、遠目からはほとんどその存在に気付きえないがしかし、
背中に掴まっている女の方は、略服ながら煌びやかな服装のままでその背中にひしと抱きついているため、
追っ手がくれば直ぐにその存在は分かりそうなものであった。

幸いにしてまだ少年以外の足音は聞こえない。

ただ短刀の鯉口が、カチカチと震えるように小さく鳴るばかりである。

小雨も今は止み、月の明かりが、少年の背中ほどまで伸びた雑草の端に溜まり、今にも零れ落ちそうな水滴を照らしている。

ざざざざ、と音を立て、二人分の影がその間を失踪し、
夜雫がまるで天に散らばる星々のように、悲愴な逃避行を彩っていた。

「美しい夜ですね、鳥。そこにキラキラと光っているのは、真珠かしら?」

どちらにしても、不幸な行く先であるとわかっているだろうというのに、
女はまるで小旅行に出掛けて、楽しくて仕方がないといった風に、
無邪気にそう尋ねる。

しかし、人一人を背負って駆けるカラスに答える余裕などない。

ついには姫も黙り込み、そっとその首筋に自分の頬を押し付けていた。

空からは再び、少しばかりの水が降り出していた。


雨は本降りとなり、視界はほとんど見えなくなった。
二人は草原の切れ目にあるあばら屋に入り、少年は戸口で雨に濡れつつ警護をすることとなった。


俺としたことが、女に情を抱くとはな――


自分に対する嘲笑が唇に浮かぶ。


二人生きても死んでも、行き着く先は地獄ではないか――


そうも思える。

しかし、殺してくれと頼んだ女の愛らしい睫に浮かんだ露に、
少年は思わず「逃げよう」と、そう言ってしまったのだった。


それにしても、疲れた。
こうまでくれば、ひとまずは逃げ切れるだろう。

なぁに、追いつかれたら、その時はその時だ。

腑抜けた侍共、機会のなかった腕を、存分に奮ってやるぞ――


弱弱しく瞳を閉じると、目の前にあの日拘束を解いたあとの、ぐっしょりと汗に塗れた女の顔が浮かんだ。
彼女はうっすらと笑っていたのだ。
股間の茂みを白濁に塗れさせて、
「ありがとう、楽しかった」と。
きっとこんな、下賎な快楽など知らなかったのだろう。
なにせ、夜露さえも宝石と思って、瞳輝かす育ちなのだから。

あまねく疲労にうっかり眠りに落ちる直前、彼の脳裏に浮かんだのは、
自分が忍び込んだある夜、
「腹が減っては……でしょう?」
と、ちいさな握り飯を行李に隠しておいた彼女の笑顔だった。

「おいしい、ですか?」

少女は年下の少年にそう尋ねた。
少年はさっと、顔を逸らした。

「うまいな」

「よかった」

「うまい……」 まどろみの中でカラスは、稼業も家も捨てた二人が田畑を耕し、子と三人で握り飯を食べる風景を思い浮かべた。



翌朝雀の鳴き声で目を覚ますと、血の匂いがあたりに立ち込めていた。

「……!しまった!」

急いで戸棚を空けると、そこに愛しき人の姿はなく、
ただおびただしい量の血が飛び散った後と、
ぐにゃりとねじれた赤い管が落ちているばかりだった。

臍の緒であった。

少年はうう、ぐぅ、と数度唸って、ほろほろと涙を流した後、
しんと音を立てて脇差を抜き放ち、
自分の脇腹にあてがったが、
逡巡の後刀を納め立ち上がると、決意の表情で何処かへ走り去っていった。

あの日の飯のように、少し強すぎる塩の味が、
その口の中に広がっていて、
行きには感じなかった彼女の重みと沈香の残り香が、
身体に染み付いて離れないのであった。

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