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<大津いじめ>自殺当日、教諭が校長に報告

毎日新聞 9月18日(火)22時58分配信

 大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、自殺当日に教諭が男子生徒への「いじめ」を校長に報告した文書が存在していることがわかった。遺族が市などを相手取った民事訴訟の第3回口頭弁論が18日、大津地裁であり、市側が文書を提出した。学校側は「(自殺前に)いじめを認識した教諭はいなかった」と説明してきたが、事前にいじめを認識していた可能性が浮上した。

 また、市教委から文書の存在を指摘された中学の校長が教諭10人に改めて話を聞くと、3人が「(自殺前に)いじめの疑いを持つべきだと判断していた」と答えたという。

 市教委の松田哲男教育部長は記者会見で「学校を信用した甘さがあった。今までの説明と違い、学校がいじめを認識していた疑いがある」と語った。

 松田部長や中学の校長によると、校長は自殺当日に文書を見たが放置して、その後、市教委にも報告しなかった。県警が今年7月、男子生徒への暴行容疑の関連先として学校を捜索した際に押収した。市教委の職員が今月、県警から返却された資料から見つけた。

 文書は3年の生徒指導担当(当時)の男性教諭による「生徒指導連絡」と題するメモ。男子生徒が自殺した昨年10月11日、校長から「他の教諭から聞いた上で、男子生徒の情報をまとめてほしい」と指示されて作った。

 昨年10月5日に学校のトイレで男子生徒が同級生に殴られた件について「男子生徒が弱い立場にいる。いじめ行為としてとらえ、指導する」と書いていた。他の教諭から聞き取りした内容という。

 校長はこの日の記者会見で「(文書の内容は)我々が把握している事実と違った。誤解と判断した」と釈明した。トイレでの暴行について校長はこれまで「教諭が話し合い、けんかと判断した」と説明していた。【千葉紀和、加藤明子、村山豪】

最終更新:9月19日(水)1時5分

毎日新聞

 

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