兵庫・川西の高2自殺:「前の教室には戻れない」 生徒「何を信じたら…」 広がる動揺、教師苦慮
毎日新聞 2012年09月19日 大阪夕刊
いじめを受けていた兵庫県川西市の県立高校2年の男子生徒(17)が自殺した問題で、同校の生徒に動揺が広がっている。心身の変調から休む生徒も増えており、ある教師は「混乱が混乱を呼ぶ負の連鎖を何とか断ち切りたいが、全てに手が届く状況ではないのが現状」と話し、対応に苦慮している。【藤顕一郎、宮武祐希】
臨時の生徒集会が開かれた18日。校長は「いじめがあった」と認めたが、具体的な行為には触れなかった。その日の昼休み、ある教師の元を女子生徒が訪れ、重苦しい表情で言った。「何を信じたらいいか分からん」
高校によると、2日に生徒が自殺し4日の生徒集会で説明があったが、自殺前に比べ欠席者数は増えている。11日には自殺後最多となる48人が休み、18日も2年生10人を含む計26人が休んだ。登校後に保健室を利用した生徒は50人以上。学校を休みがちな生徒は「亡くなったことを思うとつらい」「何か自分にもできたのではないか」と話しているという。