多摩私立中高一貫校のいじめ:「警察に通報しないで」 進級面談の場で被害の母親に要請 /東京
毎日新聞 2012年09月20日 地方版
多摩地域の私立中高一貫校の高校1年の男子生徒(15)が同級生からいじめを受けたとして東村山署に被害届を出した問題で、中学から高校への進級を巡る面談の場で、学校側が母親に「警察への通報や他の保護者への聞き取りはしないように」と求めていたことが分かった。
男子生徒は8月、中3だった昨年10月の体育祭で同級生から首を絞められるなどの暴行を受けたとして、被害届を提出している。
男子生徒の両親によると、男子生徒は中学生だった09年6月ごろから弁当に虫の死骸を入れられたり、体操着をハサミで切られるなどした。今年に入ってからは、机に「死」と彫られたり「死ね」などの暴言も受けるようになった。両親はそのたびに学校に相談したが、改善されなかったという。
また、今年1月下旬に高校への進級面談が始まると、校長から「警察などに通報したり他の保護者や子供に聞き取りしたりしないこと」と口頭で伝えられ、2月には代理人の弁護士を通じ、同様の内容が文書で送付されてきたという。母親は「進級への圧力と受け取った」と話す。現在、男子生徒は心身の調子を崩して入院しているという。