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シベリア抑留者“埋葬地の情報を”
9月22日 11時17分

終戦後、旧ソビエトによってシベリアなどで強制労働を課せられた日本人抑留者をテーマにしたシンポジウムが、ロシアで開かれ、抑留中に死亡し、埋葬地が今も分からない人たちの手がかりをつかもうと、日本とロシアの有識者が意見を交わしました。

21日、モスクワで開かれたシンポジウムには、日本側からは全国強制抑留者協会の相沢英之会長らが、また、ロシア側からは研究者や内務省などの職員が出席しました。
戦後、シベリアなどに抑留され、亡くなった人は、およそ5万3000人に上りますが、そのうち1万8000人については、埋葬場所など詳しいことが分かっていません。
相沢会長は「日本には情報を待っている人がまだたくさんいる」と述べ、抑留者に関するさらなる資料や遺留品の提供を求めました。
これに対し、ロシア軍事古文書館の副館長は「技術が発展したおかげで、大量の資料を容易に調べることができるようになり、まだ日本人の情報が見つかる余地はあると思う」と述べました。
このシンポジウムは20年近くにわたって毎年開かれていて、去年、日本側が出した要望がきっかけで、ことし3月には、抑留者がどのように護送されたかを記した資料が初めて日本側に提供されることが決まりました。
相沢会長は「役所間だけでなく、民間の団体が話し合うことが問題の解決につながる」と述べ、このシンポジウムの意義を強調していました。

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