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その他(生活・環境)
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年度:24年度
2012-04-23 受付番号: 244040 広聴形態: 知事への手紙 提案区分: 提言・要望
■クマ牧場のクマ射殺について
 クマ牧場でクマ射殺の報を知りました。事件では従業員の方も2名亡くなられたそうで大変残念に思います。ですが、私達人間が襲ったクマ達自身を責める事は決して出来ません。彼らには元々そういう本能があり、それを軽く考えて注意を怠った人間側(従業員)の過失がもたらした惨事です。
 また、聴くところによると元々主に個体で生活するクマをスペースの限られた建屋内に何頭も詰め込み共同生活させる事はクマにとり大変なストレスであったとも聴いています。全ては人間の行い・驕りが招いた惨事です。
 何の罪も無い、オリから出たクマ達を危険だからと安易に撃ち殺すとは文明国・文明人の為せる行為ではありません。
 人間側の不注意・怠慢によって起きてしまった今回の事件の結末を逃げたクマの射殺という事で納めようというのなら、もう2度とこのような施設(クマ牧場)は作らない、また、既設の施設も今後運営しない事です。クマ達を野生に返してあげてください。
 深く反省すべきは我々人間自身です。
担当部局: 生活環境部

年度:24年度
2012-05-16 処理区分: その他
 まずはじめに、この度の秋田八幡平クマ牧場における痛ましい事故により、亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りいたしますとともに、ご家族の皆様には謹んでお悔やみを申し上げます。
 事故が発生した秋田八幡平クマ牧場は、設置に関する法的規制のない昭和62年7月から営業していたものであり、平成9年には、飼養動物の危害防止等のために制定された「秋田県動物の愛護及び管理に関する条例」に基づき、特定動物の飼養許可を得るとともに、動物取扱業(展示)の届出を行っております。
 条例制定にあたっては、上野動物園などの施設状況等を参考に、安全性を特に考慮した施設基準を定めており、当該牧場の許可及び届出の受理に際しても、申請書類等の審査を行ったほか、現地を立入調査することなどにより、条例に定める施設基準に適合していることを確認しております。
 その後、「動物の愛護及び管理に関する法律」が改正され、特定動物の飼養・保管については、条例による規制から全国一律の許可制になったことなどから、現在は、同法に定める施設基準等に適合していることを確認した上で、特定動物の飼養許可及び動物取扱業の登録がなされております。
 県としては、平成9年の許可以降、条例又は法律に基づく立入調査を延べ26回実施しており、施設状況や飼養状況を毎年確認し、不備な点がある場合には、速やかに改善させるなど、必要な指導を行ってきております。
 施設状況については、逸走等の危険防止の観点から、特に重点的に調査を実施しており、経年劣化による鉄格子の腐食等についても、速やかに修繕するよう指導し、修繕実施の有無についても確認を行うなど、事故の未然防止に努めてきております。
 飼養状況についても、昨年、NPO法人からクマの給餌等に対する質問が送付されたことを受け、緊急に現地調査を実施するなどの対応を行っております。この際、高齢や病気が原因と見られる一部個体については、痩せている状態となっておりましたが、その他大多数の個体については栄養が不足している状態にはなく、給餌量等に問題がなかったことを確認しており、今回、改めて現地調査を行った当該NPO法人からも「給餌量だけを見れば問題はない」との見解を得ております。
 また、今回被害に遭われたお二人を含め、従業員の方々は高齢ではありましたが、それぞれ長期にわたり当該牧場でクマの飼養に携わってきており、学問的な知見は有していないものの、経験に裏打ちされた豊かな知識とクマに対する深い愛情をもって接していたと伺っております。
 こうしたことから、事故発生前において、法律に基づく措置命令や許可の取消しまでに至るような事実はなかったものと認識しております。
 しかしながら、飼養管理台帳が、これまで整備されなかったことなどについては、より厳しく、丁寧に、指導すべきであったと考えております。
 今後、警察の捜査の推移を見守りつつ、県としても事故原因等を確認し、法令に基づき経営者に対し厳正に対処していくほか、残されたクマの飼養について、国、NPO法人等の関係機関と協議を進めることとしております。
 今回の事件を契機として、改めて特定飼養動物の管理や指導のあり方を見直し、このような痛ましい事故が二度と起こらないよう、必要な措置を講じてまいりますので、御理解くださるようお願いいたします。
 なお、檻から逸走したクマの射殺につきましては、一刻も早く被害者を救出するために行われたものであり、人命尊重の観点から、やむを得ない措置であったと考えております。



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