2012年08月29日

誤嚥性肺炎について調べてみた。老人に多い疾病。

現在聖母病院に入院中の先生は誤嚥性肺炎であろう。

そこで誤嚥性肺炎の特徴を調べてみた。

ここが変だよ!床ずれの常識より引用
http://www.geocities.jp/pressure_ulcer/sub529.htm

食べ物や飲み物を飲み込むことを「嚥下」(筆者註えんげ)といい,嚥下が正しく働かないことを嚥下障害といいます.
嚥下障害の主な病態は@飲み込みの障害A気道内への流入(誤嚥)に大別されます.
誤嚥とは,正常な嚥下の過程において,食物が咽頭および気管に入り込むことと定義されます.誤嚥は,いろいろなときに生じます.
飲み込むとき,食べ物などが気管に入ってしまう.
睡眠中(特に薬物の影響下にあるとき)に喉に逆流した胃液などを,知らずに気管に吸い込んでしまう.
嘔吐したときに吐瀉物を気管に吸い込んでしまう.
誤嚥性肺炎は,食物,液体,胃内容物または咽頭分泌物を誤嚥あるいは誤飲し,咳反射などでこれを排除できないときに発生します.

嚥下障害の原因

嚥下障害は,脳血管障害,口腔・咽頭・喉頭疾患,食道疾患などにみられ,その結果,患者さんは低栄養,脱水症状,食べる楽しみの喪失,誤嚥性肺炎や窒息の危険など,さまざまな不利を被ることになります.
生理的な原因には,嚥下咀嚼に関与する神経・筋,知覚の低下,唾液分泌低下に伴う口内乾燥,ムシ歯,義歯などの関与が挙げられます.
高齢になると飲み込みにくくなるのは,老化に伴って起きる生理的な変化のほか,病気や薬の影響があることもあります.
病気では,痴呆症,脳血管障害,神経系の病気などにより,うまく飲み込めなくなることがあります.
さまざまな医療処置(気管切開,経鼻胃チューブの留置,胃ろう(※筆者註胃に穴を開けて栄養物をチューブで流すこと)等)や,薬物(睡眠薬,精神安定剤,向神経薬)も原因になります.
服薬の影響でだ液の分泌が悪くなって,飲み込みにくくなることもあります.

注意すべき症状
嚥下障害で,まず初めに起こるのが,「食べ物が口に残る,口からよくこぼす,食事の時間が長引く,パサパサした食べ物が飲み込みにくい,お茶にむせる」などの症状です.これらの症状が見られた場合は,飲み込む能力が低下し始めていることが疑われます.
もう少し進むと,「せき込む,むせる,たんが出る」の3つの症状が見られ,さらに悪化すると,誤嚥するようになります.また,「食後,ガラガラ声になったり,声がかすれる,食事をすると疲れる,原因不明の体重減少」などの症状も起こります.
飲み込む能力がさらに低下すると,気管に入った食べ物やだ液が肺に入り,肺炎(誤嚥性肺炎)を起こしたり,食べ物がのどに詰まって窒息することもあります.
また,食べる量が減って栄養不足になったり,水を飲む量が減って脱水状態になるなど,全身の健康状態を悪化させます.

誤嚥性肺炎の発症機序
狭義の誤嚥
○飲み込むとき,食べ物などが気管に入ってしまう.
○微少吸引
○嚥下動作を伴わず,口腔内あるいは咽頭内容物が咽頭から気管へ落ち込む吸引または流入.
○経鼻チューブが入っている方は,常にこの現象が起こっています.
○胃内容物の誤嚥
○嘔吐後などに胃内容物を誤嚥した場合に生じます.食物残渣による気道閉塞,胃液による化学性肺臓炎が起こり,著しい低酸素血症をきたします.
○寝たきりの高齢者は便秘しやすく,便秘が原因の腸閉塞を起こして嘔吐することが少なくありません.また,食道裂孔ヘルニアのある高齢者は,睡眠時に胃内容物が逆流しやすいといわれています.
○胃ろ流動食をトロメリンで固形化すると,逆流を減らすことができます.

予防
誤嚥防止
○誤嚥性肺炎は,基礎疾患をもった全身状態の低下した患者さんに発生しやすく,いったん発症すると治療は困難で,死亡率も高いため,発症の予防が大変重要になります.そのためには,誤嚥を起こしやすい病態の改善が重要であり,それぞれの基礎疾患に対する治療,ならびに可能な限り機械的要因の除去が必要となります.
○誤嚥を起こしやすい患者さんの食事介助では,起座位または上半身をやや高くした体位とし,少量ずつゆっくり時間をかけて,患者さんの嚥下能力に合わせる必要があります.日常の排便コントロールや,食後の半座位の保持などの工夫により腹圧をかけないことが食物残渣の胃食道逆流や嘔吐の防止に有効とされております.
○食道裂孔ヘルニアのある患者さんや,腹満があり嘔吐をきたしやすい患者さんでは,日常より排便のコントロールを行い,食後半座位の保持などの工夫により腹圧をかけないようにし,食物残渣の胃食道逆流や嘔吐を防止するようにします.
○誤嚥に備えて吸引器を常備するとともに,痰の多い患者さんは食事前に吸引しておくことも大切になります.

口腔ケア
 
○加齢により唾液の分泌量は低下するため,口腔内の清潔度は低下し,各種の細菌が繁殖してきます.また,残存歯が少なくなると,咀嚼,発音に支障をきたすので,患者さん自身の口腔管理に加え,介護者による清潔の援助すなわち口腔ケア≠ェ必要となってきます.
○口腔ケアが適切に行われると,口腔内の汚れは取り除かれ,唾液の分泌は促進し,自C浄作用も働き口腔内分泌物は清浄化されていきます.したがって,口腔・咽頭粘液が微少吸引により下気道に流れ込んでも,ただちに肺炎を発症する可能性は少なく,特に就寝前の口腔ケアは,寝たきり患者さんの肺炎の予防に有効と考えられます.

治療

経口摂取や経腸栄養を一旦中止して,点滴をします.酸素吸入,抗生物質などの投与をして肺炎の治癒を期待します.ほとんどの誤嚥性肺炎は市中肺炎(病院外で発症した)ですから,MRSAなどが検出されてもバンコマイシンなどの高価な薬は使いません.
筆者の治療プロトコールは,@皮下注射による1000ml以下の補液,Aパンスポリン1-2g・日またはユナシン1.5-3g・日を点滴に混注.Bラシックス10-20mgを点滴に混注.という,至って簡略なものです.
1週間以内にNSTによる評価を行ないます.ほとんどの場合,1週間で酸素吸入を離脱し急性期を乗り切ります.
問題は,経口摂取や経腸栄養の開始時期と摂取量です.
タイミングが遅れるとこの間に栄養低下が進みます.
タイミングが早すぎると,肺炎再発になります.
肺炎を再発すると,治療再開している間に栄養低下が進むという悪循環に陥ります.
胃ろう手術の時期も問題です.理想的には栄養の良い状態のときにするのが一番です.要するに,順調に経鼻経管栄養ができている,あるいはまだ少しは食事ができる時期にやっておけば良いのですが,ご家族の理解を得るのが困難です.
多くの場合,,肺炎を繰り返すようになってやっと了解してもらえたものの,栄養状態が悪すぎて胃ろう手術ができないことになりがちです.


痴呆(認知症)患者が誤嚥性肺炎を繰り返す場合の比較研究.

自分で食事ができる方での検討です.
@好きなように食べさせた.A食事を禁止して(経鼻・胃ろう)経管栄養をした.
いずれの場合も平均余命3ヶ月であったとそうです.
またいくつかの研究でも,胃ろう手術をしても誤嚥性肺炎を防ぐことができなかったという結論が出ております.

以上

更に

ここが変だよ!床ずれの常識
誤嚥性肺炎について(2) より引用。
http://www.geocities.jp/pressure_ulcer/sub530.htm



【治療】食事(流動食をふくめ)を中止し,点滴(末梢静脈注射,中心静脈注射,皮下注射)により水分の補給と抗生剤の投与をします.
高齢者には,皮下注射を推奨します(別紙参照).
病状に応じて酸素吸入をします.重症化した場合,呼吸不全,心不全をおこして,人工呼吸器や心臓マッサージなどを含む治療(救命処置・CPR)が必要になることがありますが,このような場合は救命率が低いのが通例です.
肺炎が改善し,熱が下がったら,食事や流動食を開始します.
口腔外科医による嚥下機能評価のための検査VFR(レントゲンに映るようにした特別な検査食による検査と内視鏡による検査)をすることがあります.
経口摂取は,段階的に行います.


経口摂取困難な場合は,経管栄養(胃ろうも含む)で治療することができます.
経口摂取(口から食べる),経鼻経管栄養,胃ろう手術のいずれの場合も「肺炎再発」の危険があり,開始,中止,肺炎治療再開,食事や流動食の方法の変更,を繰り返すことがあります.
食事や流動食摂取困難な場合,長期間にわたり点滴(末梢静脈注射,中心静脈注射,皮下注射)をすることがあります.合併症として,栄養失調,代謝異常,感染症,出血,カテーテル挿入時の事故があります.いずれの治療法でも,平均余命は1-3ヶ月になります

【経過】高齢者の入院で,留意いただきたいことがあります.それは若い人と違って,入院したら必ずしも良くなるとは限らないことです.
高齢者の多くは環境の変化に弱く,病気で入院した場合,それまでしっかりしていた人が夜間に興奮したり,徘徊したりして周囲を困らせたり転倒して骨折することがあります.また入院の原因となった病気が治っても,ほかの病気が出てくることもあります.一旦治った後に,肺炎を再発することがあります.寝たきりでいると褥創(床ずれ)ができて,治療するのに入院期間が長くなったりすることもあります.「お年寄りを入院させて,かえって病気が悪くなった」と言われることがあるのはこのためです.

以上抜粋。

以上症状などを読んで見るとここ2-3ヶ月が運命の分かれ道なのかもしれない。

例えよくなっても元通りになるのは難しいと思われる。

今後の動きを注視したい。

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posted by 田黒吾寛 at 14:13| Comment(0) | 真実の事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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