特集 ボランティア活動とEM  
掲載記事:「えむえむ関東58号」より
=EMネット千葉=
ホタルの飛び交う里をめざして
地域環境をよくする会 角田恵美子

紙敷川の浄化をよびかける角田恵美子さん
(右端)

 平成6年頃から松戸市でもEMによる生ごみのリサイクル運動が展開されていました。
 当時、泉が丘地区はモデル地区に選ばれ、自治会環境衛生部の担当委員として、自治会の人たちと地域ぐるみで行ったEMによる生ごみのリサイクル運動は、画期的なものでした。
 しかし松戸市の支援で始まった「生ごみのEMボカシあえ町内会処理事業」もあえなく終わってしまいました。自治会活動としての取り組みも終わり、地域でのEM活動はまだ緒についたばかりでしたが、「EMをもっと試してみたい。何が自分たちに出来るか。出来ることからやりましょう。」という仲間たちに背中を押されるように「EMサークル」を発足させました。
 平成9年から「行動は台所から」をモットーに、下水の浄化、悪臭対策、ひいては泉ヶ丘団地約600世帯(当時は500世帯)の生活廃水が流れ込むどぶ川(紙敷川)の浄化につなげたいと、自治会から活動資金(EM1号20本分)の提供を受け、米のとぎ汁EM発酵液を家庭の中で活用して流す取り組みを始め、継続してきました。
 わずか10世帯による、いたってマイペースな実践ですが、下水の側溝や桝からの悪臭は無くなり、小バエの発生も目立って少なくなりました。また、ある青年がお風呂に発酵液の上澄みを入れ、いつの間にかアトピー性皮膚炎が完治しました。
 「環境浄化イコールEM活用」に関心と興味を持つメンバーの地道な取り組みがあって、各々がEMパワーを実感していきました。
 その間、EM普及協会の城戸マツヨさんや、盛田里津枝さんを講師に迎えて、数度の勉強会を開き、下水の浄化のみでなく、自治会館周辺の美化活動として、EM花壇作り、またEM畑の土づくりも学びました。メンバーの家庭菜園もEM活用が当たり前になり、個々でも環境浄化に貢献しています。
 平成11年から毎年開催されてきた自治会の秋のイベント「いずみ文化の集い」に参加して「EMコーナー」を出展しました。内容は、EMボカシの販売、米のとぎ汁発酵液500mlの配布、EM活動年表の展示です。
 平成13年は米のとぎ汁発酵液の作り方、活用法の説明と実演で地域の人に参加を呼びかけました。
しかし、「EMサークル」としての活動も、地域としての活動の広がりにはなりにくく、この先の紙敷川の浄化という大きな目的の活動力には程遠いものがあり、マンネリズムに陥っていました。
 平成15年、「EMサークル」から「地域環境をよくする会」へ改編し、会では「EMネットちば」の団体会員となり、早速エコアドバイザーの盛田正樹さんにご相談したところ、EM普及協会の伊藤明雄先生のご指導を得て、紙敷川に見合った浄化対策を検討していただきました。
@EM100倍活性液で風呂の残り湯活用法
風呂の残り湯に1?の活性液を入れると、各世帯の風呂で培養されたEM菌が一週間に4t紙敷川に注ぐことになり、成果が期待されました。
初めのうちはメンバー10名だけの取り組みでしたが、現在では25名以上の人が実践しています。
AEMだんご作り
紙敷川は、生活廃水そのものが流れており、水量も多く、EM菌の定着が難しいので更に効果を高める為にEMだんご作りを計画し、「EMネットちば」と自治会の協力を得て、8月2日夏休み中の子供たちと大人も含め50名以上で、1000個のEMだんごを作成しました。
そして8月30日再び子供達と一緒に、EMだんごを川に投げ入れました。
なお、15年度の活動資金として、自治会からEM100倍活性液と、32,050円の提供を受けました。「EMネットちば」からEM100倍活性液、EMだんご用資材費用として20,000円の助成金を受けました。
平成16年度、引き続き紙敷川の浄化に取り組んでいます。
@EM100倍活性液の風呂の残り湯活用法
今年度も順調に実施されていて好評です。
A「親子環境学習会」の開催
EM普及協会の伊藤明雄先生をはじめ、「EMネットちば」のベテランスタッフの皆さんを講師に迎え、4月から全6回の「親子環境学習会」を開きました。若いお母さんの参加があり、これからの展開が楽しみです。
 当会の実践活動も10年になろうとしています。会員の高齢化もあり、活動の継続に苦慮しながらも、地域住民の更なる参加を得「蛍の里」に蘇るまで努力して行きたいと考えています。
自治会の協力を得て夏の親子EM団子づくり 親子環境学習会