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わかってねぇなあ。 俺はついこの間まで監査法人でマネージャーで、奇跡の様な僥倖で同水準の年収を保てる一般事業会社に転職した者だ。 監査法人では、何歳で入っても学歴も一切関係無く、会計士はスタッフ一年目からスタートし、標準年限以下でパートナーになることは事実上無い。 でだな。会計大学院なんかちんたら行ってると、合格して監査法人入る時は、早くても25・歳、普通は26,7になっちまう。これからこの業界に入る会計士にとっては、これが本当に致命的なんだ。 監査法人はパートナーになるまで、大手はどこも13~15年かかる。パートナーになれなかった会計士が50歳まで残ることはほぼ無理なんだが、今マネージャークラスの者は、入所時の同期の10人に一人くらいしかパートナーになれない。将来はジャパンエリアの独立性も失われるから、もっと難しくなる。昔は監査法人に残って我慢してさえいれば、誰でもなれたんだがな。 で、35歳過ぎてから、パートナーになれ無い事がわかっても、転職先はほとんど無い。監査法人勤務経験は、普通の事業会社では社会人歴として認めてないからな。だから、監査法人を遥かに上回るスーパーブラックコンサルか、ブラック会社しか転職先が無い。年収は半減以下の上、過労死と隣り合わせの余生となる。独立は向き不向きがあり、これも狭き門だ。 新卒で入っても、かなり際どいが、会計大学院なんかいってると、パートナーの手前のシニアマネージャー昇進の時点で、すでに35歳を過ぎてしまう。シニアマネージャー昇進失敗がわかった時点で、もう転職が難しい。 さらに悪い事は、監査法人から通常の事業会社に転職する場合、マネージャーならシニアスタッフクラスの仕事、シニアならスタッフに毛が生えたクラスの仕事にしか転職出来ないことtだ。新卒で入っていれば、30手前でマネージャーだから、そこからシニアスタッフクラスの仕事で年収600万でも耐えられるが、会計大学院出て30半ばで監査法人のマネージャー年収から600万はきついぞ。たいてい、そこまでに結婚して子供がいてローン組んで家買ってるからな。 シニアで転職も、会計大学院出て30前後で事業会社でペーペーの仕事を年収4百万でやるはきつい。結婚も遠ざかるぞ。 俺も30半ばで転職して、身に染みてわかった。ちなみに、俺と同じ様に同年収の仕事に転職できる好運に預かれるのは、5人に一人も無いだろうな。 とにかく、会計士になるなら若いうちに。それが無理なら普通に就職すべき。よっぽど監査が好きな人以外はな。 |