特集 家庭菜園とEM
えむえむ関東54号掲載
EMネット北関東
私が選んだ人生の第二ステージ
小林友子


小林友子さん(月山にて)
私が人生の第二ステージに選んだもの、それは「大地」でした。平成14年7月、舞台の幕は上がりました。
 母が家庭菜園で作った無農薬野菜を当たり前のように食べていた私ですが、食品の安全の問題が生じる都度、なんと贅沢な食生活をしていたのか、母に感謝したものです。
学校を卒業して以来34年間、会社勤めの私は身近な野菜の何ひとつ作れないことに気づきました。母のようになりたい、家族に私の手で安全でおいしい野菜を食べさせたい。そんな想いが、「EM農法による野菜づくり」のスタートとなったのです。
私にとって為すことすべてが初めて。慣れない手つきでドキドキしながら握った管理機のハンドル。ちょっぴりの不安と大きな期待と楽しさいっぱいの始まりでした。
りっぱな白菜と大根ができました。白菜の虫取りが大変でした
茄子がたくさんなりました。
枝の剪定に悩みました。
隣のピーマンは、とて もよく 出来たのですが、長雨で腐れてしまい残念でした。

青虫対策でネットをかけてみました。とても良いブロッコリーになりまし た。

そんな私には大きくて強力 な応援者がいます。有機農法を教えてくれた「EMなす」の印南さんと直接作業指導してくれる同メンバーの北原夫妻。何ごとも頼りっぱなしですが、ご指導のお陰で初めての挑戦にも安心して、充実の毎日です。 EM農法については、印南・北原両氏の農場を通しいろいろ体験するにつれ、自然を大切にする心、自然の摂理を具体的に活用し、逆わらないやり方に新鮮な驚きを何度感じたことでしょう。そして日々研究する姿に感動すらおぼえます。自分の手で種をまき、EMボカシ、牛豚堆肥、腐葉土等入れ、畑を耕すのがとっても楽しい。EMボカシが何ともいえない良いにおい。太陽といっしょに起き、大粒の汗を流し、心地よい疲れで就寝の幸せ。土に直接触れて四季をひとめぐり経験したばかりのヨチヨチ歩きの私ですが、満ち足りた気分でいっぱいです。私はなんとすばらしいものにめぐり会えたのだろう。なんとすばらしいものを手に入れたのだろう。 小さな自宅農園(?)ではこれまで多種の野菜づくりに挑戦しました。キャベツ、ブロッコリー、スティックセニョール、白菜、大根、なす、ピーマン、にんじん 、小松菜、ほうれん草、水菜、からし菜、いんげん、チンゲン菜、じゃがいも、里いも、かぼちゃ、玉ねぎ、にんにく等々(随分欲ばって作りました)。 出来映えはいずれも「私の作品」。上出来でした。 中でも特に印象深いのは、初めて収穫した甘味のあるみずみずしい歯ごたえのキャベツとブロッコリーのおいしさは、生涯忘れることのできない「心のアルバムの1ページ」となりました。失敗もいろいろ経験しました。自分で食べる前に虫に全部食べられたり、肥料が足らなくて作物が育たなかったり、作付け場所をよく考えなかったために機械が入らなくてしまったり。それら失敗も私にとってすべて勉強の材料になり、ステップアップのエネルギー源となっています。一年生である私がおこがましいのを承知でわずかですが、産地直売所に出させてもらっている(なかなか好評です)。自分自身への怠慢のブレーキと、人目にさらされる緊張感と私自身の生きがいのために。
待ち遠しかった春の気配が目の前に近づくにつれ、あれこれ想いを廻らすこの頃ですが、これからもあせらず一歩づつ、自然を大切においしい野菜づくりを目ざしたいと思います。今年はやわらかな土づくりに特に力を入れようと思います。

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