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金魚が泳ぐ浄化槽になった
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川原弘道さん(最左)と
EM益子のみなさん
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| 装置開発のきっかけになった浄化装置設置 第一号の単独浄化槽。バッキ槽にこの袋に金魚を入れて飼っている。 |
一本の電話が装置を開発させた 「浄化槽にEMが有効の新聞を見ました。私の家の浄化槽は保守管理業者にお願いしていても浄化が悪く年に2〜3回汲み取り、悪臭もひどいので何とかならないでしょうか」との主婦の電話でした。
行ってみると、ひどさは格別で、単独浄化槽は水がなくなった様な硬さで状態は最悪でした。EMを流すだけでは改善しそうもなく根本的に考えた装置のようなものを取り付ける必要がありました。
私は寝ても覚めても装置のことばかり、でも何となく私の家の浄化槽を7年間眺めていて、こんな物があるといいなと、漠然としたイメージは持っていたので短期間で図面が出来ました。しかし、試作品なのでお金はかけられません。そこで、代用品で試みることにしたゴミポリバケツが発想の原点。思いもよらず大成功。
生ごみバケツを2つ合わせました。その中に塩ビパイプを縦に入れその中にエアーを入れて攪拌する。そして汚物を細かくする。筒外は嫌気性菌による分解。このようにEM菌を活性化し、更に活動しやすい環境づくりが出来た結果ではなかろうかと思います。スカムの発生も軽減され、水質も安定しました。始めての装置で大成功でした。しかし、現在はいろいろな点を改良し更に完璧なものを追及しております。改めてEMの凄さに驚くば
かりです。
14年県ベンチャーモデル企業に指定される
10年間浄化槽を眺めていた甲斐があって、主婦からの電話でEM浄化装置マシコクリーンを考案することができました。これより一年前、EM堆肥化装置の特許を出していたので両方とも製品化、事業化できないものかとモニタリングをしていました。新聞に財団法人県産業振興センターベンチャー支援「独創性に優れたアイディアはあるが、資金や専門知識がない方相談下さい」の記事。出向いて装置の内容、モニタリングの状況データを説明しました。トントン拍子に話がすすみ、コンサルタントを付けていただき本格的なアドバイスを受けました。さらに(県)環境部会の推薦をいただき審査会に臨みこの浄化槽の発表をしました。幸運にも平成14年度県ベンチャーモデル企業に指定されました。5人の専門家を無料派遣していただき事業化を支援していただいているところです。(有)レックEM益子として走り出しています。
エコプロダクツ展に出展
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設置前のEM浄化装置マシコクリーン
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単独浄化槽に設置後のEM浄化装置
マシコクリーン |
また、経済産業省などが後援して行われるエコプロダクツ展に出展してみないかとの話が県からありました。エコプロダクツ展は、エコ製品の展示のほか若年層への普及啓発や環境教育の場としても活用されている展示会です。毎年12月5日、6日、7日東京のビックサイトで開催されています。出展のための審査に通り県の方でブース代を出していただき、出展準備の面倒を見ていただいています。
EM浄化装置マシコクリーンについて
材質はFRP製の浄化槽で、13件に設置モニター試験を実施しています。
既存浄化槽の前段階にこの装置を設置し、家庭排水をEMの作用によりあらかた処理をする方式、つまり浄化槽の前処理システムを単独槽、合併槽とも採用しています。装置は、
底部近傍に複数の小穴を有し、空気を吹き込まれる中央管と本体管で構成される二つの槽(A槽、B槽)からなっています。
EMは米のとぎ汁発酵液を1日200cc流しています。
効果(単独槽、合併槽)
・BODは両方とも4〜5J/ャ
・SSは6
・槽内の透明度は抜群なので底が見える
・スカムは無し、汚泥はほとんど発生なし
・ニオイは無し
・浄化装置、浄化槽本体とも清掃は不要
・単独、合併とも槽内で金魚が元気に泳ぎ回る
・浄化槽放流口溜桝はきれいなためノロが発生しない
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透明度の高い浄化槽(第1槽)
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合併浄化槽放流水マスで飼っている金魚
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