◇パナソニックOP<第2日>
▽21日、兵庫県・東広野GC(7020ヤード、パー71)▽晴れ、気温25・4度、風速1・9メートル▽賞金総額1億5000万円、優勝3000万円▽130選手(うちアマ12人)▽観客3432人
石川遼(21)=パナソニック=が今季ベストで優勝圏内に浮上した。7バーディー、1ボギーで今季自己ベストの65をマークし、通算6アンダー。首位と4打差の12位と好位置につけた。攻撃的なゴルフで前日に掲げた「5アンダー」の目標をクリア。所属先が主催する大会、21歳最初の試合で、復活優勝へまい進する。藤田寛之(43)=葛城GC=が68で回り、通算10アンダーで単独首位に浮上した。
強気の攻めが戻ってきた。17番パー3。ピンを狙い澄ました一打は、カップ左上2メートルにピタリと止まった。「きょうはアイアンが特に良かった。グリーンを攻めていけた」。この日7個目のバーディーで、石川が今季のベストスコア。初日予選落ちピンチから一転、一気にV圏内に突入した。
原点回帰だった。球を打ち分けようとするあまり、ピンを攻めきれていなかった初日。「逃げるショットばかりだった」。反省し、迎えた2日目。1番こそボギーをたたいたが、2番の2打目で狙ったのはピンの右側5ヤードのエリア。「あそこを狙う技がないと世界で通用しない」。見事に1メートルに寄せてバーディーを奪うと、6番で50センチ、14番で1・5メートルと次々とチャンスを量産。前日に掲げた「5アンダー」を1つ上回った。
ラウンド前にはドラコンプロの山崎泰宏氏と練習。昨年末のドラコン大会でも指導してもらった飛ばし屋から「アイアンでも振り切れ」と助言を受けた。「アイアンを置きにいっていた。きょうは距離感が合った」。崩れかけていたアドレスも修正し、パーオン率も初日の81位(61%)から14位(72%)へ上昇。完全復調の予感が漂う。
だが、ここで立ち止まらない。「このスコアを守るのではなく、あすも攻める。新たに伸ばしていきたい」。ホストプロとして迎える21歳最初の試合。「優勝が一番の恩返し。トップ5では恩返しにならない」。狙うは1つ。代名詞の攻撃ゴルフで、復活Vへ突き進む。 (寺西雅広)
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