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【大相撲】

日馬富士 全勝キープで綱グイッ

2012年9月22日 紙面から

日馬富士(右)が寄り切りで稀勢の里を破る=両国国技館で

写真

◇秋場所<13日目>

(21日・両国国技館)

 優勝争いは13連勝で単独首位を守った大関日馬富士(28)=伊勢ケ浜=と、ただ1人1敗の横綱白鵬(27)=宮城野=の2人に絞られた。14日目に日馬富士が大関鶴竜に勝って白鵬が大関稀勢の里に敗れると、日馬富士の2場所連続優勝が決まり、場所後の横綱昇進が確実になる。稀勢の里と鶴竜は3敗目。平幕の旭天鵬と高安も敗れて、2敗力士がいなくなった。十両は4敗で勢ら4人がトップに並んだ。

 いったんは土俵際まで押された。館内に歓声と絶叫が交差する。しかし今場所の日馬富士は絶対に土俵を割らない。稀勢の里の強烈な左押っつけをこらえて両腕をねじ込むと一転、逆襲へ。相手の上体を完全に起こし寄り切って無傷の13連勝。単独トップを守って、白鵬の勝敗次第ではきょう14日目にも4度目の優勝が決まる。

 「自分の相撲に迷いはなかった。自分の持っているすべての力を出し切ってベストを尽くした。ボクだけでなくファンの皆さんが楽しみにしていた一番なので自分の相撲を取りきることだけを考えた」。充実感いっぱいに日馬富士はライバルとの大一番を振り返った。

 場所前、横綱昇進ラインといわれた13勝にストレートで到達した。土俵下で見届けた鏡山審判部長(元関脇多賀竜)は「13勝2敗でも議論になる。千秋楽には北の湖理事長(元横綱)のところへ行かないとね。要は勝ち星じゃないですか。オレは評価している」と横綱昇進を審議する理事会招集を要請する方針を語った。

 北の湖理事長は「前提は優勝だが」としながらも「この一番は大きい。今日のようなこん身の相撲が取れれば崩れるとは思えない。13勝は立派な数字」と納得する。

 そして横綱審議委員会の鶴田卓彦委員長(85)も「横綱に王手をかけたという状況。最低でもあと1つ。明日が勝負ですよ。勝てば文句ない。準優勝すれば問題ない」とマジック1を強調した。

 綱とりに王手をかけた14日目は鶴竜との対戦。「明日は明日。また一番、全身全霊で頑張るだけです」。過去最長の30場所も新横綱が誕生しない期間はいよいよ終わりを告げる。 (竹尾和久)

 

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