日本航空:チャイナリスクの洗礼 中国路線減便で株価急落
毎日新聞 2012年09月21日 23時49分
日本航空が21日、中国の反日デモの影響で予約キャンセルが相次いでいるとして、日本と中国を結ぶ3路線の減便を発表したのを受け、日航の株価が急落した。日航は19日に東京証券取引所に再上場を果たしたばかりだが、「チャイナリスク」の洗礼を受けた形。一方、全日本空輸も21日、中国3路線で使用する航空機を小型化すると発表した。
日航が中国路線を減便するのは、9〜11月の日中両国発の団体客の予約キャンセルが計約1万2000席分に上ったためだ。「テレビなどで過激なデモの映像が流れたため、日本人には危機感が大きいようだ」といい、特に観光需要が落ち込んだ。これを受け、日航株の21日の終値は、前日比165円安い3680円まで下落した。
全日空も10月中旬から下旬にかけて、成田、羽田、関西と北京を結ぶ路線の機材をより小型に変更し、需要減に対応する。全日空では、9〜11月の団体客の予約キャンセルが日本発で1万席分、中国発で2万7000席分に上った。【宇田川恵】