大津いじめ:自殺当日、教諭が校長に報告
毎日新聞 2012年09月18日 22時58分(最終更新 09月19日 01時05分)
大津市で昨年10月、市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、自殺当日に教諭が男子生徒への「いじめ」を校長に報告した文書が存在していることがわかった。遺族が市などを相手取った民事訴訟の第3回口頭弁論が18日、大津地裁であり、市側が文書を提出した。学校側は「(自殺前に)いじめを認識した教諭はいなかった」と説明してきたが、事前にいじめを認識していた可能性が浮上した。
また、市教委から文書の存在を指摘された中学の校長が教諭10人に改めて話を聞くと、3人が「(自殺前に)いじめの疑いを持つべきだと判断していた」と答えたという。
市教委の松田哲男教育部長は記者会見で「学校を信用した甘さがあった。今までの説明と違い、学校がいじめを認識していた疑いがある」と語った。
松田部長や中学の校長によると、校長は自殺当日に文書を見たが放置して、その後、市教委にも報告しなかった。県警が今年7月、男子生徒への暴行容疑の関連先として学校を捜索した際に押収した。市教委の職員が今月、県警から返却された資料から見つけた。