震災ゴミ？　世田谷区・江戸川区の清掃工場排煙からアスベスト！

震災がれき引き受け、焼却をおこなっている世田谷区・江戸川区の清掃工場排煙から、高濃度のアスベストが検出された。家庭ゴミに混じっているとは考えにくいため、被災地から運び込まれる「震災がれき」が含むものと思われる。市民団体「326政府交渉ネット」が先月31日に提出した調査報告書によると、震災がれきの焼却処理を請け負っている都内の工場で、排煙から高濃度のアスベスト繊維が検出されたという。

同団体は放射能汚染や震災がれき問題について環境省などと交渉をおこなう目的で結成された市民の集まり。

震災がれきには、清掃工場が普段処理している家庭ゴミとは異なり、建物などのがれきも多く混じる。建材として利用されてきたアスベストも高濃度で混入されているため、排煙として排出される。

検出された煙から推定されるアスベストの排出量は、世田谷工場1号炉では1日あたり4億8000万本、2号炉で9750万本、光が丘工場1号炉1億9500万本、江戸川工場2号炉11億4000万本など。

検出されたアスベストは排煙を処理する「バグフィルター」では除去されず、煙として排出されたもの。バグフィルターでは0.1μm以下の微細な粒子は除去できないことから、その環境に漏れ出ているという。

アスベストは中皮腫などの肺がんを誘発する「発がん性物質」として知られる。500本/Lの環境で50年間勤務した場合、肺がんを発症する率が、非喫煙者で5倍に、喫煙者では54倍に高まると報告されている。



◆政府交渉ネット
http://gareki326.jimdo.com/

◆世田谷区公式HP
http://www.city.setagaya.lg.jp/index.html

◆江戸川区公式HP
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/

◆アスベストってどんなもの？
http://www.city.setagaya.tokyo.jp/