金永煥氏拘束:中国、韓国系団体の活動制限を示唆

真相究明を求める韓国政府
中国「韓国の民間団体の活動、法に照らして処理」

 北朝鮮の人権問題に取り組む運動家、金永煥(キム・ヨンファン)さん(49)が中国当局に身柄を拘束され、拷問を受けたとされる問題をめぐり真相究明と謝罪を要求する韓国政府および関連団体に対し、中国政府は20日「中国国内での韓国のNGO(非政府組織)や宗教団体の活動を“法に照らして”処理したい」と表明し、事実上の脅迫を行ったことが分かった。

 ソウルの外交消息筋によると、中国側は最近、事件の真相究明を繰り返し要求してこの問題を国際社会に訴えようとする韓国側の試みに対し「中国国内での各種の韓国団体の活動を制限する」との立場を明らかにした。

 また中国は、金永煥さんを支援してきた中国国内の人物に対する再調査に入ったといわれている。中国国内での金さんの活動には、韓国人のほか、中国朝鮮族(中国国籍)や一部の中国人も参加していたという。

 一方、金さん側は当初、中国政府を圧迫するため国際機関に「拷問の証拠」などを提出する予定だったが、20日に「この計画を保留する」と発表した。金永煥拷問対策会議は「国連拷問報告官に送る請願書の提出を留保するわれわれの立場」と題した声明書の中で「今後、中国国内で北朝鮮の人権問題に取り組む運動家らを強制拘禁し、拷問するなどといった行為は起こらないだろうと評価している。かつ、われわれのこうした努力が、中国の人権改善にも一定部分で前向きな役割を果たしたと考えている」と述べた。

アン・ヨンヒョン記者
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