蹴球探訪
J2上位を快走!湘南・チョウ監督(5月9日)
トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事
【大リーグ】イチロー8の7 美技&4盗塁も2012年9月21日 紙面から ◇ヤンキース4−2ブルージェイズイチがバットに魔法をかけた。ヤンキースのイチロー外野手(38)は19日(日本時間20日)、地元ニューヨークでのブルージェイズとのダブルヘッダー第1試合に1番左翼で、第2試合に8番同で先発出場。第1試合で3安打を放つと、第2試合では決勝適時打を含む4安打4盗塁でチームの連勝、首位堅持に大きく貢献した。ダブルヘッダーで7安打は自己最多。うち5安打は左腕から記録しており、左投手も苦にしないことをアピールした。ジラルディ監督も先発機会増を示唆。米国でウィザード(魔法使い)の異名を取るイチローの“魔法のつえ”がヤ軍を地区Vへ加速させる。 “確率変動”日の締めは決勝適時打だった。1−1の同点で迎えた8回2死三塁で巡ってきた第4打席。カウント1−1からの3球目、左腕ループの内角への94マイル(約151キロ)を捉えると、打球は左前で跳ねる。三走グランダーソンを本塁へ迎え入れた。 一塁に達した背番号31の殊勲者に“イチロー・コール”が降り注ぐ。共同電などによると、「ニューヨークのファンは本当に特別な時間を与えてくれる。名前を呼んでくれる。あれはすごいエネルギーになる」。試合後は「特別なことをしたわけではない」と淡々としたものだったが、常に背中を押してくれる地元ファンへの感謝の言葉は忘れなかった。 まさに「イチローの日」だった。第1試合で15日のレイズ戦以来の1番で出場すると、今季13度目の“猛打賞(3安打以上)”と8回2死満塁での好捕で、左足首骨折からの復帰登板となった先発左腕ペティットのほぼ3カ月半ぶりの白星をアシスト。その余勢を駆って臨んだ第2試合では4安打の固め打ち。4盗塁も記録し、チームを連勝に導いた。 ジラルディ監督も「彼にとって信じられない一日となった。何でもできる際立った選手だとは知っていたが、1日に7安打とはね」と自軍の選手ながら半ばあきれ顔でその活躍を振り返った。 7安打のうち5安打を左腕から記録した。特に最後のループは変速サイドスローの“左殺し”。ヤ軍移籍時の条件の一つに「相手が左腕の場合はベンチスタートもある」があり、事実、これまでは相手先発が左投手の時にはたびたび控えに回されたが、左右の別なく打てることをこの日のブ軍戦で証明。同監督も「出場機会が増える? 大いにその可能性はあるね」とスタメン固定を示唆した。 「今日という日が終わってしまうことが悲しい。もう明日のことを考えなきゃいけないんだよね」(イチロー)。メジャー通算12年の中でも至高の部類に入る一日が終わってしまうことが名残惜しい。だが、“イチロー劇場”はまだ開演したばかり。敵将・ファレル監督も「ドラマを起こす能力がある」とうなる男は、世界一という大団円に向け、なお走り続ける。 PR情報
おすすめサイトads by adingo
|