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[キャリア] やりたいこと、できること、実際やること

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2012/09/21


こちらのブログに掲載されているキャリアを考える図が秀逸です(チャレンジ自体も素晴らしいです。超応援!)。

ちゃんとした留学経験もない留年女子(私)がアメリカで働くと決めるまで。 – うぇーぶろぐ。


やりたいこと、できること、実際やること

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この図について、ブログの中では詳細は説明されていないのですが、

人生最大限幸せに生きるために、どんな選択をするにしても、

「やりたいこと」に「やれること・やること」を近づけること。
「やること」の大きさを「やれること・やりたいこと」の大きさに近づけること。

この2つの方向性を間違わないようにしたいなーということです。

というコメントが記されています。僕もよく理解したいので、これを材料に独自解釈してみます。恐らくご本人の意図と少し解釈ずれています。


普通の人は「やりたいこと」と「やること」があまり被らない

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普通に働いていると、自分の「やりたいこと」と「(実際に)やること」はそれほど被らないのが実際です。

僕自身もベンチャー企業にいた時代、「やりたいこと」は「NPO支援・ブログ運営」でしたが、「実際にやること」は「ソーシャルメディアコンサルティング」でした。

とはいえ仕事をしていれば「やれること」が広がっていきます。「やれること」は「やりたいこと」にたどり着くためのハシゴのようなもので、僕自身も「ソーシャルメディアコンサルティング」というスキルを身に付けることによって、フリーランスになることができました。

「将来独立するために、今は会社でスキルを付けている」というのはこのタイプでしょう。なるべく最短距離で「やりたいこと」に近づけられるよう、キャリアを考えていく必要があります。

逆にいうと「将来独立するために、今は会社でスキルを付けている」という態度を取っているのに、「やれること」を広げて、「やりたいこと」に近づく努力を行っていない人は、単なる「やるやる詐欺」です。


不幸度の高い奴隷型

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奴隷型という刺激的なカテゴライズになっていますが、本当にやりたいことと、やっていること、やれることの距離が遠い状況を指すようです。

例えば「本当は伝統芸能の職人になりたいのに、今は金融機関で働いている」というケースは、本人の心持ち次第では「奴隷型」になってしまうでしょう。

誰かが「奴隷型」か否かを客観的に判断するのは不可能で、本人の「やりたいこと」次第、その度合い次第で、「普通の人」との境目は曖昧になっていきます。

目安としては「なんでこんな仕事やるために毎日出勤しているんだろう…」という絶望感を抱いている人は、この分類に当てはまるかもしれません。


すべてが一致すると幸せ

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円の大きさにも注目して頂きたいのですが、「やりたいこと」と「実際にやること」、「やれること」がほぼ一致している状態は幸せ、ということでしょう。これは分かりやすいですね。プロ野球選手型という比喩もイメージしやすい。

少し勝手に付け加えるとすれば、この完全一致はあくまで一時的な均衡となるでしょう。

多くの人はこの状態に達すると、すぐに「やりたいこと」が肥大化し、「やれること」と「やること」の面積差が再び開いていきます。そして新しい「やること」にチャレンジし、「やれること」の円を大きくし、「やりたいこと」の円に面積を近づけていきます。イメージ的にはこんな感じ。

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そうしてこの三つの円は徐々に大きくなり、職能や人脈は拡大していきます。化学反応的に「やれること」も増えていくでしょう。とても理想的な状態です。

はじめはグラフィックデザイナーだったけど、やりたいこと、できることが増えていって、いつの間にか映画監督になってしまった。いつのまにか店舗のプロデュースもやるようになってしまった。なんてキャリアは分かりやすい例かもしれません。


やりたいことが分からない

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こちらも分かりやすい。「やりたいこと」が分からないと、ややネガティブな意味での「自分探し」に陥ってしまいがちです。

人によっては「できること」を増やすために、資格を取ったり、人脈を広げようと努力するわけですが、「やりたいこと」とダイレクトにつながっているわけではないので、非効率になりがちです。

ここはとても難しい状態で、「やれること(スキル)」が増えていってはじめて、「やりたいこと」が見つかる場合もあったりします。僕の場合はどちらかというとこのタイプで、スキル(書くことやマーケティング支援)が先にあって、やりたいこと(ブログ運営、NPO支援)が見つかりました。

就職活動中の大学生や、若手の社会人には、この状態の人が多いように感じます。僕自身の経験からいえば、ボランティアやプロボノを通して、自分の「やれること」の可能性を実感してみるのがいいのかな、と思います。自分の「やれること」をもって誰かに貢献できることを肌で知ることは、「やりたいこと」を見つける一つのアプローチになるはずです。


というわけで、キャリアを考える上で非常に使える概念図だと思います。こういう高度な抽象化を行えるのは素晴らしい、というか羨ましい。執筆者のNanahoさんはイベントで一度ちらっとお会いしたことがあるのですが、こんな才能があったとは。きっとアメリカでも活躍なさってくださるはず!

絶賛してばかりですが、ブログコンテンツつくるのもマジでうまいですね。うーん、こういう手間が掛かったコンテンツもつくれるようにならないと…。我ながら、「できること」の円の小ささを思い知らされます。


ちゃんとした留学経験もない留年女子(私)がアメリカで働くと決めるまで。 – うぇーぶろぐ。