■ 韓国の道路から放射線、住民190人被害
韓国ソウルの住民およそ190人が生活道路から、基準値を超える量の放射線を浴びた可能性があることが分かりました。
ソウル市では、去年11月、北部地域の道路周辺から、最大で1時間当たり1.44マイクロシーベルトの放射線量を測定しました。
市が調査をしたところ、道路のアスファルトに使用されたコンクリートから、放射性セシウム137が検出されたため、周辺住民1万人あまりの被曝調査をしていました。
ソウル市によりますと、一般の人が1年間で被曝してもよいとされる放射線量の基準値は、1ミリシーベルト以下ですが、189人が、累積で1ミリシーベルト以上の放射線を浴びていた可能性があるということです。このうち、41人は5ミリシーベルトを超えており、61人が10ミリシーベルト以上でした。
ソウル市は、「道路周辺地域のがんの発生率は、ほかの地域よりやや高い」と説明していますが、「道路から検出された放射性物質との因果関係は分からない」として詳細は明らかにしていません。今後50年にわたり、周辺住民の健康調査を行なうということです。
問題の道路は、2000年に整備されたもので、放射性物質が混入した原因は分かっていません。(20日18:33)
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