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【格闘技】

京太郎 世界ランカー倒した ヘビー級日本人初

2012年9月20日 紙面から

4回、ウェリバー(右)に右ストレートを見舞う藤本京太郎=後楽園ホールで(中西祥子撮影)

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 ヘビー級など7試合▽19日▽東京・後楽園ホール▽観衆1200人

 京太郎、大金星! 元K−1ヘビー級王者で、プロボクシングの日本ヘビー級1位・藤本京太郎(26)=角海老宝石=が、WBC世界ヘビー級15位のチャウンシー・ウェリバー(米国)のダーティー殺法をものともせずテクニックで圧倒。3−0の判定勝ちを収め、デビュー以来の連勝を5に伸ばした。世界ランカーに勝ったことで、日本人として初めてヘビー級の世界ランク入りが確実となった。

 大金星をつかみ、京太郎節が止まらない。試合後、控室に集まった報道陣に興奮気味にまくしたてた。

 「みなさんに来てほしくて頑張ったんです。また、ここでいいことしゃべりたくて」

 対戦相手のウェリバーはくせ者だった。ポッチャリした脱力系の体形でリングに上がるなり「白豚」のヤジが飛んだが、器用なデブだった。左右のフックはヘンな角度から飛んでくるし、110キロの巨体で頭から突っ込んでパンチを振り回したり、クリンチから後頭部を乱打してきたり。しかし、K−1でアーツやバンナといった怪物たちとしのぎを削ってきた京太郎は落ち着いていた。

 「アーツのときのように神が降りた。やりにくさもクソもない。パンチは9割方見えましたから。亡くなったばあちゃんが付いてくれたんだと思う」

 実はオーバーワークで8月上旬にへんとうが腫れ40度の発熱でダウン。一度は病院を脱走したが、再入院。10日間ほど入院。弱気の虫が出て「試合を中止にしましょう」と田中栄民トレーナーと萩森健一マネジャーに泣きついたが、「誰も心配してくれず」(京太郎)、腹をくくった。

 これで日本人初のヘビー級世界ランク入りも見えてきた。目指すは当然、世界ヘビー級王者。「自信はない。でも、誰もいないからボクがやるしかない。ボクの人生はこれからです」と京太郎。無謀な挑戦はこれからも続く。 (竹下陽二)

 

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