ソードアート・オンライン Re:Birth-Swordmaster (鉄輪)
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今回、皆さんがお待ちかねの原作キャラクターが出てきます。
やったね!喜んでもいいのよ?



#1 はじまりの街

          Language
           ――――――――Japanese


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               Yu-pa(M)

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 目の前が虹色の光に包まれる。その光が収束していき、周りからザワザワとした騒音が近づいてくる。
 ログインの光が消えた時、俺は中世ヨーロッパを思わせる建築物に囲まれた広場の中に立っていた。これが仮想世界だなんて全然思う事が出来ない。足の裏に広がるのは固い石畳。上を見上げれば青い空が広がって、流れてくる風は肌を触り微かな草の香りを感じさせるほどだ。

「……す、すごいな。これがゲームだっていうのかよ。」

 まさに、開いた口が塞がらないとはこういう事を云うんだなと身をもって知った。
 周囲では俺と同じようにログインを現す光の柱が何本もたっている。俺と同じように時間と同時にログインをした人たちだろう。

 俺の視界の隅にメッセージが光っているのを見つけた。なんだろう、これは。

――――――チュートリアルを始めますか?

 渡りに船だ。俺はYESのボタンを押した。ポーンと高い音が周囲に響いた。そして視界の上方に矢印カーソルが現れているのが見える。

「指している先は、……役所、か?」

 指されているのは周囲の民家とは比べるまでもないほどの大きさの建物だった。まさにギルドや役所と言った方が正しいだろう。実際、建物の両端に剣を掲げた旗が風に吹かれてなびいていた。俺はカーソルに従って進み、建物のドアを開ける。

『よぉ、よく来たな。お前ら新人か?』

 野太い声が聞こえた来た。誰の声だ?声が聞こえてきた方向に視線を向けると、ヒゲ面の太った男がカウンターに肘を置きながら答えた。カラーカーソルが黄色に光っている。という事はこいつはNPCか。……これがNPC!?まるっきり普通の人間と変わりないじゃないか!
 俺の驚きをよそに会話は進んでいった。

『俺は此処の訓練所の教官をやっているもんだ。』

 そう言って男は自分の後ろの扉を指を指す。そこから見えるのは木で出来た案山子とそれに打ちこむプレイヤー達だった。

『ついてきな、たっぷり俺が戦闘のいろはをレクチャーしてやるぜ!』

 にかっ、と特徴ある笑顔を浮かべると顎をしゃくり後ろの扉をくぐり抜けていった。俺も慌ててついていく。そこにあったのは思っていたよりも小さな広場だった。大体、4,50人は入るだろう広場が見えていた。初回ゲーム発売数が一万本。それを買った一万人が今日プレイするという事は、チュートリアルを受ける人が同じくらいという事だ。ここで全員を受け入れるには狭すぎる。と、いうことはだ。何箇所かチュートリアルを受ける場所があるということか。俺の前にいるおっさんを見る。おそらく各訓練場には個別のNPCが用意されていることだろう。

(俺は外れを引かされたわけか……。)

 はぁ、とため息を吐くと俺はおっさんの背中を追いかけて行った。せめてきれいなお姉さんだったらよかったのに。



『ここで教えられることはそう多くない。通常の攻撃と剣技(ソードスキル)だ。』

 案山子の前に立ったときおっさんは唐突に言い始めた。さぁまずは攻撃だ、やってみろ。と言って腕を組んでこちらを見ている。唐突すぎるだろ、俺は呆れながら初期装備である錆の浮いた直剣(中古の剣)を構えた。

「せあっ!」

 少し気合を込めた一撃が案山子を切り裂く。ガコンッ、と鈍い音を出して案山子の鎧に新しい傷が刻まれる。

『おぉ、中々いい一撃じゃねぇか。』

 どうやら、剣の振り方とかは多少適当でも大丈夫みたいだ。でも知ってるか?とおっさんの言葉が続く。

『剣の振り方でダメージの与え方が違うんだ。例えば突きを放つときに腰と腕の回転を意識すると威力が上がったりするんだ。』

 それはこれから教えるソードスキルでも一緒だ。そう言ってくる。そんな細かい要素がSAOに関わっていることに軽い驚きを覚えた。

『さーて、次はソードスキルをやってもらおうか!」

 ガハガハ言いながら指示を出してくる。なんだかツバが飛んできそうでちょっといやだな。やっぱりこのおっさん外れだろうと思いながら案山子の前に立つ。
 やり方は説明書を見ていたからわかるし、チュートリアルだからか視界の隅に行動指示(モーションガイド)が出ていた。それに従い、俺は剣を顔と水平になるように持ち上げる。キィィンと甲高い音と共に持ち上げた剣が赤い光を灯す。スキル開始のためのモーションに入ったためか身体が勝手に動き出す。二歩三歩と案山子に駆けだし、流れで持ち上げた剣をそのまま振り下ろした。片手剣用基本技《バーチカル》。赤い軌跡を残して叩き込んだ斬撃は目の前の案山子の鎧を一刀のもとに切り裂いた。

―――――――ドクンッ

 身体の自由が戻ってくると同時に俺は両手をついて地面に倒れた。なんなんだこれは、スキルが始まった途端にはじまった気持ち悪さ。まるで脳をシェイカーに入れてかき回したかのような頭痛と嘔吐感が断続的に俺を襲ってくる。

「お、おうぇぇぇぇえぇ……。ゲフッ、ゴホッ…ゴホッ……。ハァ、ハァ、ハァ。」

 俺は四つん這いの格好のまま地面に吐く動作を続ける。頭上ではNPCのおっさんがもう教えることはない!なんて事を言っているが俺にはそれを聞く余裕はなかった。視界がゆがみ白いベールを掛けたかのように霞んでいる。嘔吐感は吐いた(といっても仮想空間の為吐瀉物は出ないが)おかげで大分マシになったがそれでも二日酔いのような酩酊感に包まれていた。



「……い、…お…、…おい、聞こえるか?大丈夫か!?」

 頭上から声がかかる。だるい頭をもち上げると長髪の青年騎士といった風体の男が俺に声をかけていた。おそらく、先ほどこの訓練場で別の案山子で訓練していた男の一人だろう。俺は片手を上げるて問題無いという事を伝える。せっかくのゲーム初日に問題をおこして邪魔するのも悪いしな。

「……あぁ、大丈夫だ。心配掛けて悪かったな。」
「そうか……?無理だけはするなよ?でもいったい何が起こったんだ、私にはお前がソードスキル使った直後に倒れたようにしか見えなかったけど。」
「俺も、よくわからない。ただソードスキルを使ったら頭をかきまわされたような痛みと嘔吐感が溢れてきちゃってな。」

 男は少し心配そうな顔を見せると、手を差し出した。俺は礼を言いながら差し出された手を取った。

「あぁ、ありがとう。」
「ナーヴギア初のVRMMOソフトだ、稀にこういったことも起きるのかもな。私の方は何もなかったがそういったことも起きるのかもしれない。……少しそこの木陰で休んでたらどうだ?体調がよくなったらGMコールでもして今回の不具合の報告でもすればいい。困ったことがあったら私を頼りなさい。」

 そう言いながら男は役を作ったような動作で胸をトンっと叩くと手を出してきた。

「私の名前はクラディール。しばらく此処にいるから気軽に声をかけてくれ。」
「重ね重ね悪いね、俺の名前はユパだ。手助けしてくれて助かったよ。」

 俺たちは軽く握手をして別れた。俺は木陰に横になると辛い気持を押え目を閉じた。そこからスーッと沈んでいくように意識を手放したのはそう時間はかからなかった。




―――――――リンゴーン!!リンゴーン!!

 いきなり響き渡り始めた鐘の音で目を覚ます。気がつけば身体の倦怠感は無くなりすっきりとした気分に戻っていた。もう夕方くらいになったのか訓練場の外に見える天気は血のように赤い夕焼けだった。俺は言われていたことを思い出し、GMコールをしようとメインメニューウィンドゥを呼び出す。GMコールのボタンを押すとポーンという音が響き渡るが、反応は何もない。おかしくないか?何か忙しい事が起こったとしてもシステムメッセージすら出てこない。俺は何度もGMコールを送る。

「どうなっているんだ、これは?」

 全く反応が無いボタンを諦めメニューウィンドウを消した。そのまま身体を投げ出すように地面に座る。
 直後、異変が起きた。視界が青く光り始めたのだ。なんだ、と思って周りを見渡してみる。どうやら数人残っていたプレイヤーも同じ光に包まれ飛ばされている。どうやら転移システムか何からしい。急な展開についていけないまま俺も他の人たちと同じように訓練場の広場から消えていった。





眠いテンションンのままに書いたのでおかしいとこがあるかもしれません、そこは後日おそらく編集すると思います。

はい、そういうわけで原作人物第一号はクラディール君でした。改訂前はクラインでしたけど、また絡ませると原作と同じになりそうだったので、思い切ってオリジナル展開に踏み込みました。その結果出てきたのがクラディール君です。この頃はまだ騎士プレイ中ですwこの後も騎士っぽい行動をするか、原作同様クズプレイヤーになるかはまだ決まってません。

今回の話も短めですがお許しください。また、オリジナル展開をする都合上、更新頻度が不定期になることもご容赦ください。


次回、#2 始まりの日


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