ソードアート・オンライン Re:Birth-Swordmaster (鉄輪)
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ご覧になってるみなさん、鉄輪です。
この話は簡単なプロットはあるものの基本即興で書いてます。
その為、予告版とは違う展開になる可能性がありますがご了承ください。
矛盾点や、おかしいぞって思ったとこはどうぞご指摘ください。

ps,この小説の為になくした分の小説も含めソードアート・オンライン全10巻(でいいのかな?)を買いました。笑ってくれてもいいのよ?



Prologue : はじまりの日

初めに言っておくと、俺は転生したらしい。

いや、死んだ時の記憶なんてないし、本当に死んだのかはわからない。
でも以前は社会人として働いていたはずの身体は気付いた時には赤子の小さい身体になっていて、この世界の両親だろう人に抱きあげられていた。
はじめは、わけもわからず暴れたり、散策とかしてみたけど小さいころの体力なんかじゃ直ぐに限界が来て倒れるように眠る、その繰り返しだった。

それでも、繰り返し調べるうちに此処が日本で、魔法なんぞがあるファンタジー要素が全くないってことは垂れ流しにされるテレビとかからわかった。

まぁ、正直残念な気持ちもあったけど、その分危険なんてのもないし、元の世界の知識もあるから学校生活でも楽できるからいいかぁ、とか考えてた。

それから、俺が16歳になるまでは至って普通に過ごしてたと思う。
近所のガキンチョどもと遊んだり、学校でそこそこの点数でお茶を濁したりしてた。
いやぁ、改めて体験すると学生生活って、いいね!上司へのご機嫌伺いとかしなくていいし。
このころになると、元の世界でのことなんてほとんど思い出さなくなってたし、創作知識(ネタ知識)なんてのもほとんど思い出せなくなってきてた。
別にそんな知識使わないし、この世界でも面白い事は多々あったから全然気にしてなかった。

そんないたって平凡な生活を満喫していた俺に転機とも思われる物が発売された。

《ナーヴギア》

2022年5月某日に発表されたゲームハードだ。従来の据え置き型とは違い、このハードはヘットギア型インターフェイス単体で機能するものだ。
詳しい説明は、余り説明書とか注意書きとか見ないタイプの俺には知らないことだが、ようするに脳に直接アクセスして五感全てでゲームの世界を体験できるというもの、らしい。

実際、このナーヴギアを開発した某社はこの完全な《仮想現実》への接続を、≪完全ダイブ(フルダイブ)≫と呼んでいた。
ユーザーは仮想の五感を得ている間、脳からの信号は身体に行く前に遮断・回収されるのだ。まさに≪完全ダイブ≫という名前は嵌り名だろう。

俺はナーヴギアの発表に思わず鳥肌が立ってしまった。
前世から生粋のゲーマーだった俺はゲームハードの完成形を見た気分だった。思わず親に頼みこみソフトすら出ていないこのハードを買ってもらったりしたものだ。

しかし、このナーヴギア専用のソフトリリースはパッとしない者が続いて愕然としたのがとても印象深い。
せっかくの≪完全ダイブ≫だというのに何が嬉しくて脳トレみたいなのやパズルなんぞをやらなければならんのだ!無論こんなソフトは買う気もなかったし、買いもしなかった。
そして、遂に、遂に!夢にまで見たゲームの中に入れる欲望を満たすゲームが発表された。

≪ソードアート・オンライン≫

このゲームが発表された時の興奮は鳥肌なんてものではなく頭の芯からマグマが入ったかの様な興奮を覚えた。
頭の冷静な所はこの≪ソードアート・オンライン≫なんて名前に違和感(既知感)を覚えていたが、このあと興奮のあまり鼻血をだして倒れた俺が再起動したときにはそんなものはすっかりと忘れていた。

再起動してすぐにメーカーホームページを確認し、βテスターの募集を確認したが残念ながら倒れている間に募集は終了

したらしく、[この度のβテスター募集は終了しました]の文字が忌々しく画面に映っていた。

それからしばらくして...

『......遂に、ナーヴギア対応の初VRMMORPG(仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム)――ソードアート・オンライン(SAO)の発売日です!!』

11月23日、寒空の中シャッター族と化してる俺は普段利用してるゲームショップの前でそのシャッターが開くのを今か今かと待っていた。

街頭テレビが伝えているように今日は《ソードアート・オンライン》の発売日である。
列の先頭では3日前から並んでました―。なーんて声が聞こえてくる。
前も後ろも並んでいる人たちは俺と同じ気持ちなのだろう、目が爛々と輝いている。
俺も余りの興奮にまた鼻血が出そうでしょうがない。倒れて順番抜かれでもしたら目も当てられないから必死に深呼吸をして心拍数を落ちつけている。

そして、シャッターが開き、順番にSAOを販売していく。
そして、俺の順番が―――――











無事に製品版SAOを買う事が出来た俺は家に着いて直ぐにパッケージを開けようとした。
興奮する俺を太陽に反射した時計が俺に時刻を教え、冷静にしてくれた。

    〔AM 8:14〕

完全な遅刻だった。両親は共働きの為日中は滅多に家にいないから何も言われないが、その為学校に関して今現在忠告してくれる人がいなかったのだ。

「あ、これ無理だわ・・・」

中途半端に開けたSAOのパッケージをナーヴギアの脇に置き、いそいそと学校へ行く準備をした。
ドアに鍵をかけ、マンションの駐車場へと急ぐ。学校に無断で取得し、購入したバイクにまたがる。
250ccのバイクは少し軽めの排気音を鳴らし、学校近くの商店街へと急いだ。
商店街の駐車場にバイクを止めさせてもらい、学校へと駆け足で急ぐ。
片道徒歩20分の道も上手く信号に引っかからずにきたため10分たらずでたどり着くことが出来た。
校門を避け裏口から入り、昇降口を開けようとして気づいた。
(今日、日曜日じゃねぇか・・・。)
どうりで商店街の友達の親らが俺を見ながら不思議そうな顔しているわけだ。教えてくれてもいいのに……。
すっかりやる気を削がれた俺は商店街のバイクの元へとトボトボと歩いていった。



すっかり、商店街のおばちゃんたちと話し込んでしまったが(両親が共働きの俺は自炊するために商店街に通うため、おばちゃんたちとは顔見知りである。これでも前世を含め合計30overの年齢だ。自炊経験ぐらいはあるから一通りは出来るのだ。)、家に置いてあるSAOを思い出し家に帰った。

たしか、正式稼働が13:00からのはずだ。それまでに細々とした初期設定の後詰めをしなければならない。
仮想現実とて、あんまりリアルと差異が出るのは好きではない為、最初のスキャンから弄った個所は少ない。俺はRPGで主人公に自分の名前を付けて楽しむタイプなのだ。
それでも多少は見栄を張りたくて目元とかをいじったりはしたい。

ナーヴギアにソフトをインストールしてヘッドギアを目元まで被り、キャラクター作成を開始した。

なんだかんだでキャラクター作成が終わったのは12:00を回ったころだった。あっさりと終わるかなと思ったプレイヤーキャラクター設定も夢中になってしまい、いつの間にかこんな時間なってしまったのだ。

設定を保存し、ナーヴギアを取った俺は今朝の作り置きのご飯を食べに一度席を外した。今から作ってたんじゃとてもじゃないが13:00のログインに間に合わなくなってしまう。
昼食を軽めに取り、洗いものやちょっとした掃除を終わらせた時にはもう50分を回っていた。

ナーヴギアを被りベットに横になる。
今日は両親共に遅くなると言っていた。つまり一晩どころか明日の昼くらいまでずっとSAOを楽しめるのだ。
ワクワクを押えながらナーヴギア内臓の時計を見る。

    〔PM 12:59〕

いよいよ、前代未聞の完全ダイブによるファンタジーの世界を楽しめる。遠足の直前のドキドキなんかじゃ目じゃない。
胸の高鳴りを押えるように瞳を閉じて深呼吸をする。何度も、何度も。
口元が自然につりあがるのがわかる。そして静かに目を開ける。目の前のディスプレイは―――――

    〔PM 12:59〕

    〔PM 13:00〕

時刻が変わった瞬間に俺は小さく、しかしシッカリと声を上げた

「―――――――リンク・スタート!」

瞬間、俺の意識は光の中に吸い込まれるようにして現実(リアル)から仮想現実(バーチャル)へと移行した。


今回の話は導入の部分なのでまだアインクラッドには入りませんでした。
商店街のおばちゃんや両親、友人についてはモブなので考えてもいません。きっといい人たちなのでもしかしたら今後登場する機会はあるかもしれませんが今は名前すらありません(笑)
主人公は一応名前はあります。出してはいませんが。
予告編のPC:ユパから創造して教えてください。
私はそれを見てニヤニヤしますから(邪笑)

これからの話もお楽しみいただければ幸いです。
感想もお待ちしておりますのでお気軽にどうぞ。

ちなみに、キリト君を登場させるかどうかは正直迷っています。
これに関する意見や、他にもこういったタグをつければいいんじゃないかといった意見をお待ちしております。

9/13 22:33  SOA発売日が間違っていたのでそれに伴う一部文章を修正


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