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町議の生活成り立たぬ? 報酬月4万円増検討 宮城・大和

 宮城県大和町議会(定数18)が、議員報酬の引き上げを検討していることが分かった。「財産がない若者や女性でも議員になれるように」などと賛成意見が多数を占め、本年度中に議員報酬に関する条例改正案の成立を目指している。一方で「住民の理解は得られない」と反対する声は根強い。県町村議会議長会でも議員報酬の見直しが話題となっており、大和町での議論に注目が集まる。
 大和町議会は今月12日の全員協議会で議員報酬の引き上げを協議。全員が意見を述べ、賛成が多かったという。議長、副議長以外の町議の月額報酬は現在24万円。引き上げに賛成する町議は「これだけの収入では議員活動と生活は成り立たない」「企業進出で若い住民が増えている。若い人材の議会進出を促すために報酬アップは必要」などと主張する。
 上げ幅については約4万円を模索。昨年6月に廃止された町村議員年金の町負担金一人当たりの額に相当する。ある町議は「早ければ12月定例会で議員発議で条例を改正したい」と意気込む。
 一方、異議を唱える町議は「住民と議会の意見交換もなく、絶対に認めない」「定数削減をせず議会改革も半端なまま報酬だけアップさせるのは、議会の姿勢が疑われてしまう」と強調。慎重な議論を求めている。
 県町村議会議長会の会長を務める大須賀啓議長は、議長会の理事会などで、あるべき報酬額について各町村議会で議論するように求めている。
 ある町村の議長は「引き上げは無理。東日本大震災後に職を失う人が多い中で、議員だけが収入を増やすことはできない」と漏らす。別の町村の議会事務局は「水面下で話題になるが、本格的な協議事項にはなっていない」と言う。
 県内22町村議会のうち、最も高い月額報酬(昨年7月1日現在)は、柴田町の31万4000円。最も低いのは大郷町の20万3400円。平均額は23万5086円になる。


2012年09月19日水曜日


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