盗撮行為には、
�ヽ禿堝刺楔�が定めた条例に抵触する場合と、
��軽微な秩序違反行為を取り締まるために定められた軽犯罪法に抵触する場合があります。
同じような盗撮行為が、なぜ別々の法令に違反するのでしょう？
具体的な盗撮行為が、いかなる法令に抵触し、処罰されることになるのかを見ていきたいと思います。
■盗撮目的で、他人の家の敷地内に入って風呂場をのぞいて盗撮する行為は？
■公衆便所で女子トイレに入り、個室トイレをのぞく行為は？
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例えば大阪府では、「大阪府公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」における盗撮行為の禁止規定は第6条「卑わいな行為の禁止」に定められています。
ここで禁止されているのは、「公共の場所又は公共の乗物（同条2号）」、具体的には通常衣服をつけている場所である公園・路上・バスや電車の車内での盗撮、および「公衆浴場、公衆便所、公衆が利用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所(同上4号)」での盗撮です。
いずれも、いずれも、携帯電話のカメラ機能を使用したり、デジカメで盗撮をした場合は6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることになっています。
また、盗撮は、常習的に行われることもありますが、常習性が認められるときは、１年以下の懲役又は１００万円以下の罰金に処せられます。
��軽犯罪法違反の盗撮の場合
軽犯罪法では、「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」は拘留または科料に処すると規定されています（1条23号）。
拘留は、30日未満の身体拘束をいい、科料は、1万円未満の金銭的罰則をいいます。
■ では、盗撮目的で、他人の家の敷地内に入り、風呂場をのぞいて盗撮する行為は、どうでしょうか？
条例違反の盗撮（6条4号）も、軽犯罪法違反ののぞき見（窃視・盗撮）も、通常人が衣服をつけないでいる場所で盗撮する行為を罰する点で共通します。
しかし、「通常衣服をつけないでいる場所」が、条例違反の場合は不特定多数の人が利用できる場所であると限定されているのに対し、軽犯罪法違反の場合は、条文上、限定されていません。
条例は、公衆に著しく迷惑をかける行為を処罰の対象とするので、不特定多数人の利用が予定される路上、駅構内などの公共の場所又は公共の乗物で盗撮行為がなされた場合に処罰されるだけです。
個人宅では公共の場所とは言えませんので、軽犯罪法ののぞき見（窃視）として処罰され、盗撮目的で他人の敷地に侵入すれば、住居侵入罪が成立し、懲役３年以下又は１０万円以下の罰金に処せらます。
ちなみに、会社の社長が自分の会社の女子更衣室にモニターを設置してのぞき見を行うようなケースでは、会社は社長が管理している場所ですので、建造物侵入罪等は成立しないことになります。
■ 公衆便所において、女子トイレに入り、個室トイレ内をのぞいた行為は、どうでしょうか?
盗撮行為をしなければ、上に述べた４号に「公衆浴場、公衆便所等」と規定されているので、場所的な条件は満たしますが、行為が撮影行為に限定されているので、府条例では処罰されませんが、軽犯罪法ののぞき見に当たり、建造物侵入罪が成立してしまいます。
このように、条例違反の盗撮と、軽犯罪法違反の盗撮とは、盗撮を行う場所の公共性により違いが生じるということができます。
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