柳条湖事件から81年、中国100都市以上で反日デモ

 日本と中国が尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領有権をめぐって対立する中、満州事変の発端となった柳条湖事件から81年目を迎えた18日、北京、上海、広州など中国全土約100の都市で同時多発的に反日デモや記念行事が行われた。参加者は数十万人に達したと推定される。

 公安当局の取り締まりにより、15、16の両日のような放火、略奪などは大きく減少したが、広東省深セン市など一部ではデモ隊が日本料理店を襲撃するなどしたという。

 北京市中心部の日本大使館前には同日午前7時(現地時間、以下同)からデモ隊が集まり始め、午後には一時約1万人にまで膨らんだ。公安当局はデモ隊を100人ずつのグループに分け、大使館の正門前にとどまらずに通過させる措置を取り、デモを規制した。大使館正門前には私服、制服の警官、武装警察、特殊部隊などが四重に取り囲み、デモ隊の進入を防いだ。大使館の上空には状況把握のためのヘリコプターも飛んだ。

 デモ隊はそうした規制の中でも、日本大使館の敷地内に卵やペットボトルを投げ込み、日本国旗を焼こうとして警察に制止される場面もあった。持参した日本製のノートパソコンを地面にたたきつけて壊す様子も目撃された。

 一方、40-50人のデモ隊は午後4時半ごろ、日本大使館から約1キロ離れた米国大使館前に移動し、約1時間にわたりデモを行った。デモ隊は「在日米軍撤退」などのスローガンを叫んだ。公安当局は約300人の武装警察を配備したが、デモを制止することはなかった。

 上海でも同日、約4000人が日本総領事館前に集まり、日本政府による尖閣諸島国有化を非難するスローガンを叫んだ。広州市や深セン市でも数百人のデモ隊が公安が厳しい警備を敷く中、日本の侵略行為に対する謝罪を求めるデモを行った。

 満州事変の記念館がある遼寧省瀋陽市では、同日午前9時と午後6時から3分間、日中戦争当時に死亡した中国人に対する黙祷をささげるため、サイレンが鳴り響いた。サイレンと同時に現地のテレビでは「国恥の日を忘れるな」という字幕が映し出された。サイレンは安徽省、山西省、雲南省など数十の都市でも鳴らされた。

北京= 崔有植(チェ・ユシク)特派員
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