日中関係悪化、問われる韓国外交のバランス

 日本と中国の対立が高まれば高まるほど、韓国外交のバランスが取りにくくなると指摘する声がある。韓米日の3カ国による協力を維持しながらも、最大の貿易相手国で北朝鮮問題などにおける戦略的重要性が大きい中国との関係強化を図らなければならないというジレンマが生じるためだ。

■24日からPSI演習

 北東アジアで日中の対立が高まる中、24日から大量破壊兵器の拡散防止構想(PSI)の演習が韓半島(朝鮮半島)付近で行われる。PSIは米国の提案によるもので、韓国は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下では事実上参加しなかった。韓国がPSI演習を行うのは今回が初めてだ。今回の演習には米国、日本、オーストラリア、シンガポールも参加する。

 大量破壊兵器の開発につながる物質を積んでいると疑われる船舶を海上で阻止する演習には、日本の海上自衛隊の艦船も参加する。日本以外の参加国の艦船はいったん釜山に入港後に演習海域に移動するが、日本の駆逐艦(4000トン級)は釜山には入港しないことになった。

 中国は米国主導のPSI演習にピリピリしている。中国を包囲するための演習と取られているためだ。韓国政府は今回の演習について、海上警察が管轄するものであり、中国を念頭に置いたものではないと事前に中国側に説明したとされる。 

李河遠(イ・ハウォン)記者 , チョン・ヒョンソク記者
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