戦術練習で軽快にボールをさばく田口=トヨタスポーツセンターで
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今季ブレーク中の名古屋グランパスのMF田口泰士(21)が18日、さらなる活躍での知名度アップを誓った。長居スタジアムで行われた15日のC大阪戦では決勝ゴールを挙げ、試合後にプロ入り後初のヒーローインタビューを受けた。そこで、女性リポーターに名前を「田中」と2度も間違えられる羽目に。今後の活躍で、「名古屋に田口あり」を定着させる。
3連勝の立役者となった売り出し中の新司令塔に、思わぬハプニングだ。「記憶に残る初ヒーローインタビューになっちゃいましたね」。週明けの2部練習の合間、話題のインタビューについて問われた田口は、苦笑いしながら振り返った。
C大阪戦後のテレビインタビュー、女性リポーターは「グランパスの田中泰士選手にお話をうかがいます」と冒頭から名前を間違えて紹介。田口は目を丸くしながらも質問に答えていたが、「2試合連続のゴールですが…」などと、まったく事実とは異なる質問が飛ぶと、さすがに硬直。気を取り直して残る質問に答えた最後にまたも「田中泰士選手でした」と間違われた。プロ入り後初の決勝点で全国に名前を売るはずが、グランパス4人目の「田中」となってしまった。
放送後には、中継ディレクターと女性リポーターからグランパス側に謝罪があったが、広報担当者は「生中継で全国に流れてしまっている。残念です」と残念そうな表情を浮かべた。さらにチームメートからも「田中」といじられ始めた。それでも田口本人は「いいんじゃないですか、もう」と受け流し、「間違われないよう活躍して知名度を上げればいいですから。次また受けられるようにがんばります」と前向きに受け止めた。
次節は優勝戦線生き残りを左右する首位・広島との大一番。さすがにホームで間違えられることはないはずだが、プロ選手にとって知名度は重要なもの。「ミスは絶対にダメ」と指揮官から口酸っぱく言われている若き司令塔が、全国のサッカーファンと関係者に「田口泰士」の名前を刻み込む。 (宮崎厚志)
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