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文化財の汚れも「酵素で除去」開発9月19日 4時18分
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文化財を修復するための技術などを研究している東京文化財研究所は、文化財の劣化の原因となるカビや細菌類を取り除くために、酵素を使った新たな技術を開発しました。
貴重な壁画などの表面を傷つけずに汚れを除去できる技術として注目されそうです。
奈良県明日香村にある高松塚古墳の国宝の壁画など、湿度の高い場所や屋外で保存する必要がある文化財では、表面にカビがはえたり、「バイオフィルム」と呼ばれる細菌類などがついたりして劣化が進むため、表面に紫外線を当てたり、水を使って汚れを取り除いたりする方法がとられてきました。
しかしこれらの方法だと、壁画の表面を傷つけずに汚れを取り除くことや、細かな穴に入り込んだ汚れを取るのは困難でした。
そこで東京文化財研究所は、カビや細菌類などを分解できる酵素を使った新たな技術について研究を進めてきました。
これまでの実験で酵素による除去が効果を発揮し、文化財にも影響を与えないことが確認されたため、実用化のめどが付いたということです。
研究所では今後、カビなどが原因で傷んだ高松塚古墳の壁画などにこの技術を使うための具体的な検討を進めることにしています。
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