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汚染牧草の焼却炉 福島に建設へ
9月19日 1時2分

東京電力福島第一原発の事故で放射性物質に汚染された牧草や稲わらなどの処分を進めようと、環境省は焼却処分する初めての施設を、福島県鮫川村に建設することになりました。

原発事故で汚染された牧草や稲わら、それに堆肥などは、福島県の推計で県内だけで10数万トンに上るとみられていますが処分は進まず、ほとんどが農家の敷地などに積み上げられたままになっています。
環境省は、処分を進めるため専用の焼却施設の建設を計画し、畜産が盛んな鮫川村が受け入れ、初めての施設が建設されることになりました。
施設は、来年3月までに建設され、村内の牧草や稲わらなどに限って1年におよそ300トンの焼却処分を行う計画です。
排気筒にフィルターを設置するなど放射性物質の拡散を抑える技術を用いるとしています。
施設の近くには焼却灰の仮置き場を設け、国が管理型の最終処分場を設置するまでの間、保管することにしています。
環境省は効率的な焼却技術を確立させ、他の市町村にも設置を働きかけていきたいとしています。
鮫川村の大樂勝弘村長は「このまま処分ができないと村の畜産業が立ちゆかなくなってしまうと受け入れを決めた。自分たちの村は放射線量は低いので処分を進めることで復興の産声をあげたい」と話しています。

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