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■モンタナとは?
一口にモンタナと言いますが、アメリカに数多くある州の一つ、モンタナ州の中のボーズマンと言う土地にモンタナ工場はあります。 |
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ボーズマンに到着した時期は10月頭、東京ではまだ暖かく過ごしていたのですが、ここでの気温10度チョイ。夜にでもなると氷点下でもおかしくないと言う寒さです。と言いながらも日中は日向に出ると太陽が暖かく、適度に乾き、澄み切った空気が肌に清々しくも感じられるのです! 周りを見渡すと広々とした原野の彼方にロッキー山脈が見え、山麓には雪も見えます。道路は真っ直ぐにスーッと通っており、なんだか北海道にでも来ているかのような感覚に襲われたりもします。 モンタナは全米中でも人口密度の低めな州というのも頷ける光景で、のびのびとアコースティックギターの製作をしながらのんびりと暮すのも悪くないなー!と思ってしまう風景です。 |
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■さあ、モンタナ工場へ!
さて、それでは皆さんお待たせ致しました、モンタナ工場に到着です! 到着してみると大きな看板も無く、ポツンと原野に佇んでいる建物との感じで、全世界に向けてGibsonのアコースティックを製作している工場と考えると、小さく見えますが、それはこの土地の雄大さにスケール感を狂わされたからであったらしく、小さく見えた工場も常時100人近くの人間が無理なく働ける広さだそうで、けっこう広い土地にあります。 |
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この工場の生い立ちを聞いてみると、もともとここに有ったフラットアイアン社をGibsonが買い取った所から始まるそうです。 元々1894年よりミシガン州のカラマズーから興ったGibson社は、数々の名器と共にギター界のトップブランドとしての地位を確立しましたが、69年のノーリン社による買収以降は迷走期に入ったとの感も否めません。74年のナッシュビル工場設立、84年のカラマズー工場の閉鎖等を経た後、85年にはノーリン社から現経営陣に経営が移行しました。この80年代中頃までのGibsonの変革期に、古き良きGibsonの伝統を現在に甦らそうとしていた現在Gibsonの経営者達には、良質なフラットマンドリンを製作していたフラットアイアン社が魅力的に見えたのでしょう、86年にフラットアイアン社を吸収し、89年からGibsonアコースティックが製作され、90年から出荷されるようになったのです。操業当初は日産10〜20本程度の生産量だったそうですが、10数年経った現在では日産50本ほどの製作本数と、Gibsonの伝統を受け継ぐハイクォリティなギターとの評価を受けるまでに成長しました。 |
■工場内部に潜入!
それでは早速、そんなGibsonアコースティックの製作現場に潜入してみましょう! 工場内を案内してくれるのは、ジェイソン・ジョーンズさんです。 貫禄溢れる体格から低域の効いたトーンで話すジェイソン氏は、いかにもアメリカ人!という風貌ですが、質問等にも一生懸命丁寧に答えてくれるし、少し照れたような感じで話すそぶりは愛嬌も感じさせてくれます。
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では、始めに簡単なモンタナ工場のレクチャーから、 「1989年よりスタートしたモンタナ工場は、最初に代表的なモデルからの製作から始まったんだ。工場内での製作工程では、より精度を求めるところにはNCルーター等の機械の導入を図り、効率化されている面もあるが、昔ながらのハンドメイドで作られる所も多く残っていたりするね。 |
■木材がいっぱい!
そんな話の後、初めに訪れたのは工場内でも奥まった位置に有る木材のストック場所です。 |
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工場の奥一面に棚が天井高くまであり、そこにはボディのサイドバック材やネック材などが整然とストックされております。ネック材に使用されるマホガニーやメイプルは角材で、サイド&バックに使用されるメイプルやマホガニーは薄く製材されており、それよりも小さく製材されているのは指板材のローズウッドでしょうか、ほんと一杯有りますね!ここで木材のストック状況などを質問してみると、 「ここにある木材は、年間製作本数の1.5倍ぐらいストックしているかな。普段からこれぐらいのストック量が有ると、一年ぐらいは材を工場内でシーズニングする事ができるからね。基本的には自然乾燥で、工場内は20度程度の室温と40%前後の湿度に保つようにしているよ。」 なるほど、気候の穏やかなモンタナらしいと思いました。 |
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製作現場を見る前に |
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カスタムショップ |