仙台市企画局情報統計課長

本間 祐一

  私は昨年7月から杜の都仙台市に出向し、仙台市の地域の情報化、行政の情報化及び統計調査行政の担当課長として22人の課員とともに地方自治行政の一端を担っています。この原稿を書いている2月は、これから始まる議会の準備(議会での答弁も仕事の1つ)を始め、3月末にオープンする地域情報化の拠点施設「情報・産業プラザ」の開設準備、庁内LANの整備等の作業に追われる毎日を過ごしています。

 こうしたなかでも、郵政省からきた人間として、地元経済界、学界等と覿しくお付き合いさせていただき、勉強会等を通じてこれからの仙台、東北、日本の情報通信行政について、自由に議論できることは非常に恵まれた経験をさせていただいていると思っています。

 これまでの私の経歴を振り返ると、入省後3カ月の研修を経て、最初に配属されたのが、官房文書課(現在の官房総務課)審議室でした。ここでは、主に法令協議と呼ばれる他省庁提出法令案審査の郵政省窓口として、日夜他省庁の法令担当者との論議に明け暮れました。2年間の文書課経験ののち、アメリカのペンシルヴァニア大学法律大学院に留学し修士号取得後、電気通信局電気通信事業部事業政策課に配属になりました。ここでは、NTT法及び電気通信事業法に基づく、NTTの監督を担当していましたが、時折しもNTTの経営形態の見直しの議論のなかで、現行法の枠内での他事業者との公正有効競争の確保、NTTの経営の健全性の確保について、上司や部下とともに議論を重ねる日々が続きました。2年間のNTT担当の後は、官房秘書課に異動し、政務次官の秘書を経験することになりました。政務次官に随行し、国会、政党、官邸、政務次官の地元、霞が関を回るなかで、それぞれの関係について勉強させられた1年間であったと感じています。

 こうした経験が示すように、地方自治体出向を含む様々な経験を積みながら、視野を広くして行政にあたるように育てられてきたのがこれまでの7年間であったように感じています。決して楽ではない7年間でしたが、上司や部下と自由闊達に議論し、切磋琢磨しながら、前例のない課題(郵政省の今後の課題のほとんどがそうでしょう)に取り組んできたという充実感を持っているところです。自由闊達に議論し切磋琢磨しながら、21世紀の郵政行政の舵取りに共に邁進していける人たちと出会えることを楽しみにしております。

 


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