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被災地、都から助っ人 任期付き職員計47人派遣
 | 碇川町長(右)から辞令を受ける東京都の任期付き職員=岩手県大槌町役場 |
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東日本大震災の被災自治体で復興業務を支援するため、東京都が採用した任期付き技術系職員47人が18日、岩手、宮城、福島3県の計10市町村に派遣され、各地で業務を始めた。都によると、被災地支援のための任期付き職員採用は全国初。任期は原則1年だが、業務の進み具合によって最長5年まで延長できる。
47人は公務員や建設会社OBで、主に土木や建築の経験者。都の公募に応じて1日付で入庁し、約2週間の研修を受けた。 18日は各地で辞令交付式があり、最も多い15人の派遣を受けた気仙沼市は土木、住宅、用地の各課に5人ずつ配属した。菅原茂市長は「志願して被災地に来てくれたことに、敬意を表したい」とあいさつした。 都市計画関連のコンサルタント会社を辞めて応募した海老原雄紀さん(35)は「家族の理解があって手を挙げた。復興に関わる責任を感じている」と気を引き締めた。 岩手県大槌町では7人が辞令を受け取り、都職員OBの佐々木栄三さん(66)は「岩手大の出身なので、被災地に役立ちたいと思っていた。経験を生かし、復興に貢献したい」と、“古里”への恩返しを誓った。 ほかの派遣先は、大船渡市、岩手県野田村、宮城県南三陸町、いわき市、福島県鏡石、古殿、広野、楢葉の各町。 被災自治体は区画整理や道路の復旧、公営住宅の建設に必要な技術系職員が不足している。 宮城県の村井嘉浩知事は18日の定例記者会見で「市町と協力し、東京都からの職員が働きやすい環境をつくりたい」と話した。被災自治体に派遣する任期付き職員は、岩手、宮城両県もそれぞれ147人、129人を募集している。
2012年09月19日水曜日
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