KDDIが米アップルの「iPhone」向けに、月額定額で利用し放題のコンテンツ配信サービスを始めることが明らかになった。音楽や動画、ゲーム、電子書籍などのコンテンツを制作会社から集め、月額390円で携帯電話料金に上乗せして提供する。
同社は既に米グーグルのAndroid OSを使った端末向けに「auスマートパス」と呼ぶアプリ取り放題のサービスを開始し、加入者を拡大させている。爆発的な普及が見込める新機種「iPhone 5」にも同サービスを適用し、スマートフォン向けコンテンツ事業に本格的に踏み出す。
21日のiPhone 5発売に合わせ、近く試験サービスを開始。正式サービスは12月を予定している。サービスを受けられるのはauで携帯電話契約しているAndroid端末、あるいはiPhone 4S、iPhone 5のユーザー。試験サービス期間は無料にする。
米アップルはiPhone向けのコンテンツ配信として「AppStore(アップストア)」という独自の配信基盤を持っており、独自のアプリ配信サービスを携帯電話会社がiPhone上で立ち上げることを認めていない。KDDIはauスマートパス上に、従来のアプリだけでなく、アップルからの規制がかからないウェブ形式のコンテンツを加えることで、独自のiPhone向け配信サービスを実現した。